| 交響曲第1番から交響曲第9番まで、9曲の交響曲が残されている。 |
| 交響曲第1番ロ短調(op.3)は王立音楽院へ応募するため1910年に完成し、1912年に自身の指揮でエーテボリで初演された。 |
| 作品番号が若いながら完成度が高く、若さと才気に溢れる作品である。 |
| 古典的な4楽章構成の作品で、第1楽章にはブラームスやリヒャルト・シュトラウスの影響が見受けられる。 |
| 第2楽章は、民謡風の印象的な旋律を発展させた緩徐楽章で、早くもアッテルベリの特徴が現れている。 |
| 交響曲第2番ヘ長調(op.6,1911-13)は3楽章からなる明るい希望に満ちた曲。 |
| 最初、2楽章版だったが後に第3楽章を書き加えた。 |
| ロマン的で印象的な旋律、アダージョとプレストを組み合わせた第2楽章、終結部が壮大かつ執拗であることなどが特徴的である。 |
| 交響曲第3番ニ長調『西海岸の光景』(op.10)の最初の2つの楽章は、それぞれ独立した作品として別々に作曲され、演奏された。 |
| 第3楽章は1916年に初演された。 |
| この作品はエーテボリ近郊のユトランド半島に面した島で作曲され、3つの楽章はそれぞれ「太陽の霞」、「嵐」、「夏の夜」という副題を持つ。 |
| 第3楽章「夏の夜」の終結部は日の出を表現したもので、かなり執拗な旋律が繰り返されるのが、良くも悪くもアッテルベリの音楽を特徴づけている。 |
| この曲は、人気があり何度も繰り返し演奏された。 |
| 交響曲第4番 ト短調(op.14,1918)は『(スウェーデン民謡の主題による)小交響曲』(Sinfoniapiccola)という副題がある。 |
| 4楽章構成であるが、その全楽章に民謡からとられた旋律が用いられている。 |
| 演奏時間も20分程度と短い。 |
| 交響曲第5番ニ短調(op.20,1922)は『葬送交響曲』の副題を持つ3楽章からなる作品である。 |
| 第1楽章はいささか不協和音じみた和声に貫かれ、ピアノの和音で終わる。 |
| 第2楽章は標題を示す葬送行進曲。 |
| 終楽章は複雑な構成を持つが、必ずしもまとまりがよくない。 |
| かなり沈痛な雰囲気に貫かれており、珍しく消え入るように終わる。 |
| 交響曲第6番 ハ長調(op.31,1928)は「シューベルト没後100年作曲コンクール」の優勝作品であり、1万ドルの賞金にちなんで『ドル交響曲』の異名がある(このコンクールの第2位は、フランツ・シュミットの交響曲第3番であった)。 |
| 自らの交響曲ついて「古いスタイルの模倣で、人を愚弄するもの」と嘲笑しているものの、ピアノ五重奏曲ハ長調(op.31b)として編曲するなど、やはり愛着を見せている。 |
| 第1・2楽章はまとまりの良さを示しているにたいして、終楽章は部分的に複調を使いコラージュ的なお祭り騒ぎが繰り広げられる。 |
| 交響曲第7番(op.45,1942)は『ロマンティック交響曲』という副題が付けられているが、元々ロマンティックなアッテルベリにあっては、余計な表題かもしれない。 |
| 曲の構成は、緊密感を欠いた3楽章であり、第1楽章には歌劇『ファナル』の「眠りのアリア」に基づく部分を演奏者によって省略可としたり、第4楽章が破棄されたために終楽章が極端に軽い印象を与えて終わるなど不自然な部分がある。 |
| 交響曲第8番(op.48,1944)は、交響曲第4番同様に民謡を素材とした作品である。 |
| この曲はアッテルベリの交響曲の中でもっとも評価が分かれる作品である。 |
| 全面に民謡を用いたこと、旧来の独特の管弦楽法が見られないことなど、不満を表明する一派がある一方、全体のまとまりの良さ、親しみやすさから高い評価が下されることもある。 |
| 交響曲第9番(op.54,1957)は『幻想的交響曲』(Sinfoniavisionaria)の副題をもつ。 |
| 独唱と合唱をともなう大規模な作品であるが、一般には理解されることがなく、2003年にアリ・ラシライネンによってようやく初録音が行われた。 |
| この曲は、アイスランドのエッダ巻頭の「巫女の予言」に基づく単一楽章の曲で、今までのアッテルベリの交響曲の流れからみると余りにも異質で、どちらかというとカンタータに近い。 |
| 部分的に12音音列を使うなど、アッテルベリにしてはかなり前衛的である。 |