| 冷静かつ冷徹な策略家。 |
| 前述通り、その性格を思わせる容姿の持ち主でもある。 |
| 同僚並びに多くの者が実力・実績を認めるものの、マキャヴェリズム的な目的のために手段を問わない冷徹な手法により、人格面では敬遠または忌避されている。 |
| その最たるものがヴェスターラント虐殺をラインハルトに黙認させた件であろう。 |
| それ故、大半が熱血漢である帝国軍諸将との軋轢を生み、ミッターマイヤー、ロイエンタール、特にビッテンフェルトとは激しく対立した。 |
| また、持論の「ナンバー2不要論」が結果としてキルヒアイスの死とロイエンタール反逆を招き、それがオーベルシュタインへの感情をより悪化させている。 |
| フェルナーは、諸将の反感・敵意・憎悪を彼の一身に集中させることでラインハルトの楯となろうとしている故だと推測している。 |
| 一方、公人としてほぼ全く私心がないとされ(この点に関してもビッテンフェルトは「私心がないことを武器にしている」と嫌悪している)、目的の為には自分の命をも犠牲にする案「回廊の戦い」の後に上申された、志願者を人質としてヤンをおびき出して謀殺する案。 |
| 志願者がいない場合は自らが人質になる、と手紙に明記。 |
| を提案するなど、見方によっては極めて清廉な資質を有している。 |
| また、ヴェスターラントで家族を殺されたテロリストがラインハルトを弾劾した時に敢えて立ち塞がり、責任の所在とテロの標的は自分だと発言するなど、自らを犠牲にしてラインハルトを擁護しようとする事がある。 |
| 他にも、アンスバッハによるラインハルト暗殺未遂の際、ラインハルトの前に立ちはだかって庇っているアニメ及びコミック版のみの描写。 |
| しかしラインハルト個人に絶対の忠誠を誓っている訳ではなく、ラインハルトは、ラインハルトの存在が王朝の利益と背反する時は、オーベルシュタインはラインハルトを廃立するであろうと述べている。 |
| そして実際にも、ラインハルトの崩御が不可避という状況下で、そのラインハルト自身を囮として地球教団の実戦部隊を呼び寄せるという策略を実行している。 |
| 必要とあれば自分の身を投げ出す事にためらいもないが、主君の身についても同様であった。 |
| 前述の通り、ルドルフとゴールデンバウム王朝に対しては強い憎悪を抱いており、皇帝フリードリヒ4世崩御の際にその事実を皇帝に対する敬語表現を使わずに発言するなど、感情を表さない彼としては例外的に嫌悪を思わせる思考傾向を見せている。 |
| ラインハルトに接近した動機も、その根底にはゴールデンバウム王朝打倒があった。 |
| ただしヴェスターラントの虐殺に見られるように、ゴールデンバウム朝的な手法については、それが有効な状況ならばためらわずに使用している。 |
| 一方、主君ラインハルトとの関係は、前述通り危機には自らの身をためらいもなくさらして庇うなど、絶対的とはいえないまでも確かな忠誠心を示す一方、政策に対しては、他の主要な配下たちとは異なりしばしば辛辣なまでにラインハルトの意に沿わない意見を述べ、特に人事に関してはキルヒアイスの重用やヤンの登用、ロイエンタールの高等弁務官就任など、幾度も強硬に反対している。 |
| なお、彼がラインハルトの人事案を全面的に賛成して登用された例としてはシュトライトやアイゼナッハが挙げられ、いずれもラインハルトの能臣としてその能力を発揮している。 |
| 他方、自分の部下は、ラングのような才能に対して野心が過多な者を「便利な道具」として重用するなど、その多くを思い通りに動く、いわば道具にできる者で占めさせていた。 |
| 有能ではあるが決して忠実とは言えず、時には苦言や諫言を呈すフェルナーは、ラインハルトの命令で部下としたのであり、自らの人選ではなかった。 |
| しかしそのフェルナーに対しては、ロイエンタール反逆時にミッターマイヤーの心情に対する自身の意見を彼に披瀝する(その際、一瞬ながら苦笑し、「口数が多くなった」と発言している)など、心を開いていたと取れるシーンが散見される。 |
| 言い換えれば、自ら便利な道具として重用した者に対しては、全く心を開く事が無かった。 |
| ラインハルトのオーベルシュタインに対する感情は微妙である。 |
| 登用の際に苦言を呈したキルヒアイスに対しては「あの男とはお互いに能力を利用しあうだけだ」と距離を置いて付き合う意志を示したが、自らの意に沿わない発言やしばしば提案される倫理にもとる作戦などに対して強い嫌悪感を抱く一方で、その発言や提案が全くもって「正しい」ために多くの場合は受諾せざるを得ず、後にヒルダに対し「あの男を好いたことなど一度もないが、振り返ってみるとあの男の進言を最も多く採用した」と忌々しげに発言している現に彼のナンバー2不要論が採用されたかどうか不明だが、ローエングラム王朝においては三長官のナンバー2である宇宙艦隊副司令長官、軍務次官、統帥本部次長の役職は置かれていない。 |
| 死の床においてオーベルシュタイン不在の理由が「外せない所用のため」席を外しているという回答(実際はこの時点で既にこの世を去っている)を得たとき、「あの男のすることには常にもっともな理由があるものだ」と皮肉とも納得ともつかない口調で述べており、ラインハルトがオーベルシュタインに抱く嫌悪感と信頼の入り混じった複雑な感情を端的に表している。 |
| 万事において感情を表す事がなかったが、元帥府前まで自らの後をつけてきたダルマチアン種の老犬を拾って飼うなど守衛に犬が付いて来ていることを教えられ、自分の犬であると思われたことに感心した様子を見せ連れ帰った。 |
| その犬のため、夜な夜な肉屋に行き、鶏肉を買っており、自らの死の直前には老犬だからと自分の死後も鶏肉をやるよう遺言を残した、人間らしい感情をうかがわせるエピソードもいくつか存在する。 |
| 死に瀕して、オーベルシュタインは致命傷を負ったことを悟っており、懸命の治療を施そうとする医師団に対して「助からない者に治療を施すのは労力の無駄だし偽善である」と言い放ち亡くなった。 |
| 最期の最期までドライで万感を排した男であった。 |