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プロフィール
- マグダラのマリアとは
- 概要
- 四福音書中の記述
- 外典の記述
- 伝説
- 正教会での伝承の概略
- カトリック教会での伝承の概略
- 名前の由来
- 娼婦だったか?
- イエスと結婚していた?
- キリスト教美術における表現
- 絵画・最後の晩餐
- 関連サイト
概要
| キリスト教の主要教派でいずれも聖人に列せられている。 |
| マグダラのマリアを聖人とする西方教会(カトリック教会、聖公会)での記念日(聖名祝日)は7月22日である。 |
| 一方正教会では8月4日に携香女・亜使徒として記憶する(修正ユリウス暦を使用する正教会では西方と同じく7月22日)。 |
| 固有の記憶日に加え、復活祭後第二主日を「携香女(けいこうじょ)の主日」として他の聖人とともにマグダラのマリアを記憶する。 |
| マグダラのマリアは、イエスの死と復活を見届ける証人であるとともに、西方教会では男性原理を重視し組織形成していたため、教義上「悔悛した罪の女」とした。 |
| 東方教会(正教会)ではマグダラのマリアを「罪の女」と同一視してこなかった。 |
| これまで多くの解釈が生まれ、真実などはっきりしないまま今に至る『諸聖略伝 八月』(日本ハリストス正教会教団発行)、および『TheOrthodoxStudyBible』ルカ福音書7章36節から50節の注解:1378頁(英語:『正教聖書研究』ISBN978-0-7180-0359-3)にも、罪の女(SinfulWoman)とマグダラのマリアを同一視する見解は皆無である。 |
| 従って「罪の女」と「マグダラのマリア」を関連付けたことによる伝承は西欧・西方教会(ことにカトリック教会)独自のものである。 |
| 古くから存在する異端と言われる宗派では、イエスには花嫁としてのマリアが存在し、イエスと同等に敬愛され尊重されてきた。 |
| 異端と言われても、教義・慣習に差があるだけで、俯瞰で見れば、同じキリスト教ではある。 |
| 高度情報化社会となってからは、様々な過去の歴史が明らかになり、第2バチカン公会議以降、カトリック教会もマグダラのマリアを「罪深い女」から区別し、その地位の見直しが始まった。 |
| 宗教画においてルネサンス以降の宗教画では、聖書の人物によって衣服の色がおおむね定まっており、聖母が青や紺色の衣やマントを着るのに対し、マグダラのマリアは緑色の下衣、朱色のマントを身につける事が多い。 |
| 画題はイエスの受難、すなわち『十字架の道行き』や『磔刑』、『降架』、『ピエタ』、『埋葬』、『磔刑図』、『イエスの復活の場面』の各場面の情景で聖女マグダラのマリアが多く描かれる。 |
| 多くの宗教画おいては聖母マリアがイエスに近い構図に、マグダラのマリアはイエスの足もと近くの構図へ配置される。 |
| 復活したイエスに気付き、マグダラがすがろうとするのをイエスが台詞とともに制する様子(ヨハネ20:17)である。 |
| 聖人群像画である『聖会話』などでも他の聖女らの中でそれと判るように、マグダラのマリアはトレードマーク(アトリビュート)である香油壺を手に持つことが多い。 |
| 幼子イエスを抱く聖母マリアを中心とする聖人群像画『聖母子と聖会話』での主な人物は洗礼者ヨハネであり、周囲の人物にマグダラのマリアが描かれることもある。 |
| マグダラのマリアのみを描く宗教画は、とくにルネサンス以降の西欧を中心に『マグダラのマリアの悔悛』という主題で多く制作された。 |
| 晩年の苦行、隠修生活を描いたものでは西欧キリスト教の聖女の中では珍しく肌を露出し、ときに裸身で描かれる(正教会ではエジプトの聖マリアも肌をある程度露出した姿で描かれる)。 |
四福音書中の記述
| マグダラのマリアについて四福音書がはっきり語っているのは、悪霊に憑かれた病をイエスによって癒され、磔にされたイエスを遠くから見守り、その埋葬を見届けたこと。 |
| そして、復活したイエスに最初に立ち会った一人とされる。 |
| 『マタイによる福音書』などによれば、彼女は復活の訪れを弟子(使徒)たちに告げるため遣わされた。 |
| このため彼女は初期キリスト教父たちから「使徒たちへの使徒」(theApostletotheApostles)と呼ばれ、正教会での彼女の称号「亜使徒」はこの事績に由来する。 |
| マグダラのマリアともう一人のマリアは、安息日が終わって、週の初めの日の明け方にイエスの納められている墓に向かった。 |
| その時、大地震が起こり、墓の入り口を塞いでいた大きな石が転がり、墓の入り口が開いた。 |
| マタイによる福音書によると、それは天使の仕業であり、墓の中にはイエスの遺体はなく、天使にイエスの復活を告げ知らされた婦人たちは。 |
| しばらくしていつの間にかマグダラのマリアのそばには復活したイエスがついていたが、最初、彼女はそれがイエスだとは気づかなかった。 |
| 「マリア」と呼びかけられてやっと、彼女はそうと気づいた。 |
| また、他の弟子たちにイエスの復活を告げ知らせるようにと言われたのである。 |
外典の記述
| 20世紀になって、『(マグダラの)マリアによる福音書』(断片のみ)、ナグ・ハマディ写本からは『トマスによる福音書』、『フィリポによる福音書』などが発見された。 |
| これら外典の中にマグダラのマリアは、イエスとの親密な様子のみならず、男性たちと並ぶイエスの弟子として現れる。 |
| これら最新の聖書研究はイエス宣教の旅での女性たちの役割や、マグダラのマリアの地位を見直させることとなった。 |
| 外典の記述については外部リンクを参照されたい。 |
正教会での伝承の概略
| 出典:『諸聖略伝 八月』(日本ハリストス正教会教団発行)マグダラのマリアについて、福音書に記載の無い伝承は以下の通りである。 |
| 主の升天後、生神女(聖母マリア)や使徒達とともに常に祈り、広くエルサレム中に主の復活を伝え、第一の証人となった。 |
| 神の道を伝えるために、方々を旅した。 |
| ローマへ行き、皇帝ティベリウスに会って紅い鶏卵を献上し、ハリストス(キリスト)の復活を伝え、主の十字架の死を物語り、ピラトによるイイスス・ハリストスの死刑は不法であったと皇帝に訴えた。 |
| ユダヤ人には、貧しい者が祝賀・敬意の気持ちを示す際に鶏卵を贈る習慣があり、この習慣に則ってマグダラのマリアが皇帝に紅卵を献上してから、復活の記憶(復活大祭)に鶏卵を贈る習慣が始まった。 |
カトリック教会での伝承の概略
| 四福音書にはマグダラのマリアと特定されていない女性が何人か登場する。 |
| その中のベタニアのマリアなどがマグダラのマリアと同一視され、イエスの足に涙を落し、自らの髪で拭い、香油を塗ったとされる。 |
| それゆえ図像ではアラバスターの香油壺を手にする姿が代表的。 |
| 伝説中のマグダラのマリア、たとえばヤコブス・デ・ウォラギネの『黄金伝説』 (Golden_Legend)などによれば、マグダラのマリアは金持ちの出自であって、その美貌と富ゆえに快楽に溺れ、後にイエスに出会い悔悛したという。 |
| 娼婦をも意味する「罪の女」(theSinner)との異名を与えられたり、ルネサンス以降「マグダラのマリアの悔悛」(ThePenitentMaryMagdalene)を主題とする絵画、彫刻が多く制作される。 |
| このイメージはカトリック教会の作為が関与していると指摘されている。 |
| (罪の女を参照)。 |
| イエス昇天後、兄弟ラザロ、マルタ(マリアの姉)らとともに南仏マルセイユ(あるいはサント=マリー=ド=ラ=メール)に着き、晩年はサント=ボームの洞窟で隠士生活を送ったのちにその一生を終え、遺骸はいったんエクス=アン=プロヴァンス郊外のサン=マクシマン=ラ=サント=ボーム:fr:Basilique_Sainte-Marie-Madeleine_de_Saint-Maximin-la-Sainte-Baumeに葬られたと信じられた。 |
| ヴェズレーのサント=マドレーヌ大聖堂はその遺骸(頭蓋骨)を移葬したものと主張している。 |
| しかし、サン=マクシマン側はいまも遺骸を保持していると主張しており、一部はパリのマドレーヌ寺院にも分骨されている。 |
名前の由来
| ガリラヤ湖沿いの町マグダラの出身であるために「マグダラのマリア」と呼ばれたとするのが通説である。 |
| しかし、これには疑問も持たれている。 |
| #『ルカによる福音書』では「マグダレネと呼ばれるマリア」(8:2)とだけあり、出身地に言及していない。 |
| 新共同訳では「マグダラの女と呼ばれるマリア」と訳されているが、これはマグダラ出身の女と解釈した上での翻訳。 |
| #カトリック教会はベタニアに住むマリアと同一人物と教えていたことがあった。 |
| #マグダラという地名は『マタイによる福音書』(15:39)に登場する新共同訳では「マガダン地方」。 |
| しかし、2、3の候補地はあるものの、その位置は確定されていない。 |
| 上記2の問題については、ウァラギネの『黄金伝説』が答えている。 |
| すなわち、当のマリアはベタニアに住み、親から譲り受けたマグダラの土地の領主であった。 |
| 「ヘアー・ドレッサー」を意味するヘブル語「メガデラ・ネシャヤ」から来ており、これは身持の悪い女を暗喩すると、17世紀にJohnLightfootが唱えた。 |
| もともとはユダヤ教の文書タルムードの中で、イエスの母マリアについて使われていたもの(Sanhedrin67aandChagigah4boftheBabylonianTalmud)をJohnLightfootが発見した。 |
| (Yeshuのben-Stadaの項参照)。 |
| 「塔」を意味するアラム語「ミグダル」あるいはギリシア語「マガダン」に由来し、彼女の揺るがぬ堅い信仰のゆえに名付けられたと、4-5世紀の神学者ヒエロニムスは示唆した。 |
| 名前の由来ひとつ取っても、彼女のイメージがさまざまであったことが分かる。 |
娼婦だったか?
| 『ルカによる福音書』が紹介するものは次のものだけである(ルカ8:1-3,23:55)。 |
| イエスに七つの悪霊を追い出していただいた。 |
| カトリック教会では一時期、『ルカによる福音書』(7:36-50に登場する「罪深い女」と彼女が同一人物とされた。 |
| (「罪の女」を参照)。 |
| この女性がどのような罪を犯したのかは記載されていないが、性的不品行と説明されてきたようであり、それが娼婦とされていた原因かもしれない。 |
| 彼女は(悔悛した)娼婦の守護聖人でもある。 |
| いっぽうでカトリック信仰の強い国々を中心に、娘を名付けるにあたってこの聖女の名が好んで使われており、彼女が娼婦の出身であると広く信じられていたわけではなさそうである。 |
| 諸文学で彼女の娼婦的な過去を扱うものが多いが、職業的娼婦であったとするものは、あまり見受けられない。 |
| 1951年ニコス・カザンザキス(NikosKazantzakis)の同名小説と、それをもとに1988年に公開された米国映画『最後の誘惑』は娼婦を生業とする彼女を登場させている。 |
| しかし、キリストを描いた映画の多くが、彼女がかつて娼婦であったとの設定で登場させている。 |
| サイモン・コックスによる『ダ・ヴィンチ・コードの謎』(2004年)では、研究者リン・ピクネットによるとマグダラのマリアはエジプト人かエチオピア人であり、有色人種だった可能性があるという。 |
イエスと結婚していた?
| さきの『最後の誘惑』で十字架上のイエスがマグダラのマリアとの結婚生活を夢想する。 |
| 1982年に英国で刊行されたノンフィクション“''HolyBlood,HolyGrail''”(日本語版:『レンヌ=ル=シャトーの謎』)で著者らは、イエスとマグダラのマリアが結婚しており、子供をもうけたという仮説を示した。 |
| マーガレット・スターバードもこれに追随し、1993年『マグダラのマリアと聖杯』で、イエスとの間の娘をサラとした。 |
| 2003年の小説『ダ・ヴィンチ・コード』がそれをストーリー中に使っている。 |
| 明示的なものでは、2-3世紀ごろの著作と見られる『フィリポによる福音書』の記述がある。 |
| 世論の変化より第2バチカン公会議を受けて1969年にカトリック教会がマグダラのマリアを「罪深い女」から区別するなど、その地位の見直しが始まった。 |
| 20世紀の半ばに、異端の書としてこれまで姿を消していた書物がナグ・ハマディ写本の発見など、その姿を現してきた。 |
| そんな世論の中、娼婦を否定し妻とするのは「同じ見方の裏と表」と、エレーヌ・ペイゲルス(ElainePagels)は指摘した。 |
| ペイゲルスによれば、「男たちは、マグダラのマリアがイエスの弟子でも、リーダーでもなく、性的な役割だけを与えようとして、このようなファンタジーを作っているのではないかとさえ思える」と。 |
| 太古の時代に地球上のあらゆる文化でリーダーとしての女神崇拝があったことの名残でもあるマグダラのマリアの存在に恐れを感じた組織が「性的」や「ファンタジー」という言葉によって、逆に貶めているとも考えられる。 |
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カトリック教会がマグダラのマリアを「罪深い... |
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1982年
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英国で刊行されたノンフィクション“Holy Bloo... |
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