| 高橋の著書『流血の魔術最強の演技すべてのプロレスはショーである』は、プロレス関連本としては異例の20万部弱というベストセラーを記録し、版元の講談社が出稿した書籍広告もあいまって、日本のプロレス業界、マスコミ、そしてファンに対して大きな衝撃を与えた。 |
| これが一因でプロレス業界は凋落し、プロレス専門誌も売り上げを落としていったという見方がある井上譲二『プロレス「暗黒」の10年検証・「歴史的失速」はなぜ起きたのか』宝島社、2008年、pp.18-19聞き手・堀江ガンツ「新日本の"過激な仕掛け人"そしてI編集長の"戦友"新間寿」『底なし沼活字プロレスの哲人井上義啓一周忌追善本』kamipro編集部編、kamiprobooks、p.161別冊宝島編集部「『さらば、ゴング』――"GK"金澤克彦が語る新日本プロレスを愛した16年」『新日本プロレス「崩壊」の真相』別冊宝島編集部編、宝島文庫、2007年井上譲二『プロレス「暗黒」の10年検証・「歴史的失速」はなぜ起きたのか』宝島社、2008年、p24。 |
| 出版の動機は、高橋が「警備会社を作り、引退したレスラーの受け皿とする。 |
| 新日本が全面的にバックアップする」という約束で退社したにもかかわらず、その約束を反故にされた恨みと言われている。 |
| しかし高橋本人はこれを否定している「ミスター高橋が振り返る『新日本3大暴動事件』」『新日本プロレス「崩壊」の真相』別冊宝島編集部編、宝島文庫、2007年、p.153。 |
| また、気心の知れたレスラーに「私の本に対して反論しないか。 |
| 一般誌上で論戦を繰り広げる。 |
| そうすれば私の本ももっと売れるし、君の業界での評価も上がる」という話を持ちかけていたことが、週刊ゴング編集長の金澤克彦により同誌で記載されている。 |
| 新間寿は「高橋に何度も『公開討論会をやろう』と言っているのに返事をよこさない」と証言しているターザン山本『ここが変だよミスター高橋!』新紀元社、2003年、p.141。 |
| この著作に対して、当時の各団体、プロレスマスコミは軒並み黙殺した井上譲二『プロレス「暗黒」の10年検証・「歴史的失速」はなぜ起きたのか』宝島社、2008年、p25。 |
| 新日本プロレスでは長州力が同書の話題になると激怒金沢克彦「長州力vsGK金沢克彦『最後の対談本』に書かれなかった『内容修正』をめぐる壮絶攻防!」『プロレスリングとカネ暗黙の掟を破った男たち』別冊宝島編集部編、宝島文庫、2008年、p.192。 |
| アントニオ猪木は、高橋が喰うためにやったのだから放置しておけと相手にしないスタンスだったが永島勝司『プロレス界を揺るがした10人の悪党』オークラ出版、2002年、pp.123-124、新日本プロレス内部では、同書に対してノーコメントというマスコミ対応をするようにとの通達が出された元新日本プロレスレフェリー・田山正雄「私はこうして『ユークス』に切られた」『別冊宝島1599プロレス下流地帯』宝島社、2009年、p.43。 |
| 多くのプロレスマスコミが触れない中、『紙のプロレス』が同書を取り上げて高橋にインタビューしたが、それを理由にプロレスリング・ノアが同誌に取材拒否を行った吉田豪「『紙のプロレス』の我が闘争!!」『取材拒否!―リングの外にも、これだけの修羅場があった!』桃園書房、2005年。 |
| 現役レスラーとしては、例外的にウルティモ・ドラゴンが内容に疑義を呈する発言を出している。 |
| 同書については、プロレス業界から離れたり、距離を置いている新間寿やターザン山本は、一時期高橋の本に対して頻繁に反論や批判を行っていたが、山本の反論本は全く売れなかった。 |
| 当時は『週刊ゴング』誌上で正面切って取り上げることをしなかった同誌の元編集長の金澤克彦は、後にアダルトビデオのモザイクを喩えにして、疑似本番であることを明かすのは無粋であり営業妨害であると批判し金沢克彦「長州力vsGK金沢克彦『最後の対談本』に書かれなかった『内容修正』をめぐる壮絶攻防!」『プロレスリングとカネ暗黙の掟を破った男たち』別冊宝島編集部編、宝島文庫、2008年、pp.182-184、そして当時『週刊ゴング』が高橋本を黙殺せずに戦うべきだったと考えを改めている。 |
| 一方、『週刊ファイト』紙は反論したところでヤブヘビだとのスタンスで黙殺をしたが、『週刊ゴング』同様に部数は激減していった。 |
| 元『週刊ファイト』編集長の井上義啓は、新日本プロレスにいた高橋が内幕を明かすことを問題視しながらも、内容そのものについては安直なプロレスにくさびを打ち込むものとして評価した「喫茶店トーク傑作選"新日本プロレスの30年"とは何か」『殺し活字プロレスの哲人井上義啓追悼本』kamipro編集部編、エンターブレイン、2007年、pp.101-102。 |
| 竹内宏介は、週刊ゴングで過去のアメリカのレフェリーであるレッドシューズ・ドゥーガンを引き合いに出し、「彼はたとえ潰れた団体であっても決して軽々しく企業秘密を明かしたりしなかった。 |
| そういう口の堅い点も彼が名レフェリーとうたわれた一因だろう。 |
| 私が誰に何を言いたいか賢明な読者の方にはわかってもらえると思う」と発言している。 |
| 新日本プロレスの元フロントの永島勝司は、高橋のやったことを背信行為として、その主張をデタラメと推測と下しており永島勝司『凶獣側近の見たアントニオ猪木の嘘と真実』オークラ出版、2007年。 |
| ISBN9784775509708、高橋との対談をした際にはプロレスを八百長と暴露したことを許せないと高橋を糾弾した。 |
| 高橋の幼馴染だった山本小鉄は、「リングの魂を金に替えたヤツを友人と思わない」と発言したターザン山本『ここが変だよミスター高橋!』新紀元社、2003年、p.129。 |
| 引退したプロレスラーでは、キラー・カーンは自分に関する記述を嘘であるとして否定。 |
| さらに新日本プロレスへの恨みが出版の動機ではないという高橋の説明について、自分の店で新日本プロレスの悪口を言っていたとしてこれも否定した。 |
| ストロング小林は、本の内容の真偽については保留しつつ、恨みが動機という点ではカーンに同調した吉田豪『吉田豪のセメント!!スーパースター列伝』エンターブレイン、2006年、p.21。 |
| 小畑千代は内容についての反論ではなく、新日本プロレスで仕事をしてきた人間が内情を明かしたことを倫理観がないとして、高橋に不快感を示した『プロレス狂の詩夕焼地獄流離篇』エンターブレイン、2006年、p.210-211。 |