| 後の亜州電視が製作予定していたドラマ『大地恩情』の主役一家の娘役を探していたRTVのプロデューサー蕭顕輝の目に止まり、スカウトされ芸能界入りする。 |
| デビュー作の『大地恩情』(1980年)では前述したように主役一家の娘役、デビュー2作目の『大控訴』(1981年)では主役刑事の妹役をそれぞれ演じ、新人としては比較的大きな扱いだった。 |
| 1984年、ドラマ『醉拳王無忌』のヒットで一躍注目を浴び、人気女優へと駆け上がる。 |
| 又、このドラマで初めて功夫を披露し、これがきっかけとなってその後、1986年に亞洲電視を離れるまでの間の出演ドラマは武侠ものが中心となる。 |
| 但し、この当時はまだアイドル女優としての域を脱してはいなかった。 |
| ムーン・リーが本格的なアクション女優としての地位を確立したのは、初めてアクション映画の主演を果たした1987年公開の『天使行動』である。 |
| この映画では高さ6階の場所で鉄塔のような柱をよじ登ってビル内に侵入するという危険なシーンがあったのだが、ムーン・リーはスタントを使わず自ら行っている。 |
| 本人の話によると、このシーンでは命綱を付けず、地上には安全マットも敷かれていなかったという。 |
| 続く『天使行動2』でも高さ25メートルの場所に作られた管制塔が爆破され、そこから飛び降りて脱出するというスタントシーンを自らが行っており、(流石にこのシーンはワイヤーで吊っていたのだろうが)アイドル女優からの転身とは思えない度胸の良さを見せている。 |
| これらについて彼女自身は「少し怖いとは思うのだが、(拒否する事で)アクション指導の人を失望させてしまう事が心苦しかった。 |
| 」と述べている。 |
| だがその代償として1989年に撮影された『群狼大戦』で、二階から飛び降りる3人の役者のタイミングがバラバラだった為に起きた爆破シーンでの事故によって、顔と手首周辺の腕部、手の甲に大火傷を負うことになる。 |
| それでもアクションに対する情熱は変わらず、数多くのアクション映画に出演した。 |
| 一方でムーン・リーは、90年代の香港4大女武打星(女武打星=打撃系アクション女優,女ドラゴン)の一人に数えられながら、縁がなかったのか欲がなかったのか大掛かりな大作映画には出演する事はなく、低い制作費で作られたアクション映画に出演し続けた。 |
| その為1986年にゴールデン・ハーベストを離れてからは、ヒット作と呼べる作品は極僅かで、1990年以降の出演映画は日本国内では映像ソフト化されていない。 |
| 20代後半の若さで映画界から退いた後は自ら設立した舞踏教室の指導者としての活動がメインとなり、芸能界をセミリタイア状態となる。 |
| 2001年、外科医の羅啓仁と結婚、結婚後に羅氏が設立した劇団の仕事に従事していた。 |
| ところが、2007年6月に義理の息子との不倫が原因で離婚するとの報道が伝えられた(中国には、自分の気に入った人物や親しい間柄の友人と、より絆を深める為に相手の子供などと義理の家族の関係を結ぶ習慣があり、戸籍謄本に反映するようなものではなく、当然の事ながら同じ家に住むわけではない)。 |
| しかしムーン・リーと、その義理の息子はいずれも不倫報道を完全否定し、逆にムーン・リーは発表した声明文の中で、不倫していたのは自分ではなく夫の羅啓仁の方であると反論、その〝証拠写真〟として3枚の写真を公開しすべて劇団がハワイを訪れた時の写真で、内2枚は羅氏と劇団関係者の女性が2人で写っている写真、残りの1枚は同じ女性がビーチでビキニ姿でポーズを取っている写真。 |
| これらを李賽鳳は米国の自宅内で見つけたとの事、更に「夫のクレジットカードの計算書に、女性ブランドのブティックと宝石店の購入記録が多数有った事」を発見、加えて「夫は、その女性を連れてラスベガスへ遊びに行った事がある」と、ムーン・リーは声明文の中で指摘した。 |
| その後、名指しされたその女性は、ムーン・リーの声明文の上記の指摘部分に対して名誉毀損で提訴するが、裁判所はムーン・リーが提出した証拠に基づいて、ムーン・リーが発表した声明文の文章を裁定した結果、文章の捏造は無いという判断を下した。 |
| もしムーン・リーの話が事実だとすれば、羅氏はなぜその様な、でっち上げをする必要があるのか?という疑問が生じるが、ムーン・リーはこれに対して、「(羅氏は)先に行動を起こせば自分が有利な立場になる事を期待して、離婚する上で私に公平な待遇を得られなくさせる為」と述べている(つまり米国では離婚の際、財産を夫婦で均等に分配するしくみになっているが、離婚訴訟の中で妻に浮気などの有責行為が認められれば、財産を均等に分配せずに済むという狙い)。 |
| これはあくまでもムーン・リーの話だが、夫は性格の不一致を理由に離婚を申し入れてきた際、月ごとの扶養費を一切支払わない事を提示するほど、少しの財産も分け与えたがらなかったという。 |
| 一方で羅啓仁は「80数人いる劇団員の大多数がムーン・リーが不倫していた事を知っている。 |
| 」 と語り、これまで何人かの従業員、劇団員がメディアに対して目撃談などの証言を行っている。 |
| ムーン・リーが上記の声明文で羅氏の不倫を指摘した際、その女性との関係について、2007年6月の段階では羅氏は「良き友人」と述べ、不倫関係を否定していたが、2009年に週刊誌のインタビュー形式の取材の中で羅氏は、「その女性は今、間違いなく私の恋人である。 |
| 」と語り、恋人である事を認めている〔しかも、彼女と付き合い始めたのは(離婚申請を出す数ヶ月前の)2007年初め頃だと語り、2007年6月の段階で彼女との関係を否定していた事との整合性が取れない〕。 |
| 夫婦をめぐる一連の問題の最大の焦点は「真実は何なのか?」という点に尽きるが、ある芸能記者は「一体何が事実で何が嘘なのかは当事者だけが知っている。 |
| 」と結論付けている。 |