| モーセがナイル川から拾われる場面を描いている。 |
| 『旧約聖書』の『出エジプト記』によれば、モーセはイスラエル人のレビ族の父アムラムと母ヨケベドとの間に生まれ、兄アロンと姉ミリアムがいた『出エジプト記』6:19。 |
| モーセが生まれた当時、ヘブライ人が増えすぎることを懸念したファラオはヘブライ人の男児を殺すよう命令した『出エジプト記』1:22。 |
| 出生後しばらく隠して育てられたが、やがて隠し切れなくなり、パピルスのかごに乗せてナイル川に流された。 |
| たまたま水浴びしていたファラオの王女が彼を拾い、水からひきあげたのでマーシャー(「引き上げる」の意味)にちなんで「モーセ」と名づけた。 |
| モーセの姉の機転で、実の母親を乳母として王女に雇われることができた『出エジプト記』2章1-10。 |
| 成長したモーセは、あるとき同胞であるヘブライ人がエジプト人に虐待されているのを見て、はからずもエジプト人を殺害してしまう。 |
| これが発覚し、ファラオに命を狙われたモーセは逃れてミディアンの地(アラビア半島)に住んだ。 |
| ミディアンではツィポラという羊飼いの女性と結婚し、羊飼いとして暮らしていたが、ある日燃える柴のなかから神に語り掛けられ、イスラエル人を約束の地(聖書中では「乳と蜜の流れる地」と言われている現在のパレスチナ周辺)へと導く使命を受ける。 |
| 神は、みずからを「わたしはある者」と名乗った『出エジプト記』2:11~3:21。 |
| 180px|right|thumb|モーセの十戒(レンブラントの絵画)。 |
| エジプトに戻ったモーセは兄アロンとともにファラオに会い、ヘブライ人退去の許しを求めたが、ファラオは拒絶し、なかなか許そうとしなかった。 |
| そのため十の災いがエジプトにくだり、最後にはファラオの息子を含めてすべてのエジプトの初子が撃たれた。 |
| 『出エジプト記』12:29ファラオはここにいたってヘブライ人たちがエジプトから出ることを認めた。 |
| エジプト出発の夜、人々は神の指示通り、子羊の肉と酵母を入れないパンを食べた。 |
| 神はこの出来事を記念として行うよう命じた。 |
| これが「過越祭」の起源である『出エジプト記』12章。 |
| ヘブライ人がエジプトを出ると、ファラオは心変わりして戦車と騎兵からなる軍勢を差し向けた。 |
| 紅海に追い詰められ、絶体絶命の状況に陥った。 |
| これに対し、奴隷的な状態のままであってもエジプトにいた方がよかったと不平をもらす者もいたが、モーセが手にもっていた杖を振り上げると、葦の海で水が割れたため、イスラエル人たちは渡ることができた。 |
| しかし、後を追って紅海を渡ろうとしたファラオの軍勢は海に沈んだ『出エジプト記』14章。 |
| その後、モーセは民と共に苦しい荒れ野の旅を続ける。 |
| 人々は水や食べ物のことでしばしばモーセに不平をいい、モーセはそのたびに水や食べ物を与えて神の力を示した。 |
| このとき、神から与えられた蜜入りのウェファースのような味の白い食料を人々は「マナ」と呼んだ『出エジプト記』16章~17章。 |
| やがて人々がシナイ山に近づくと、神が山上に現れ、モーセは山に登って十戒を受けた『出エジプト記』20章。 |
| さらに神はヘブライ人と契約を交わした『出エジプト記』24章。 |
| 『出エジプト記』のモーセに関する記述はこれで終わり、後半部(20章~40章)は守るべき掟と儀式に関する詳細な規定の記述に費やされている。 |
| 続く『レビ記』『民数記』『申命記』ではさらに詳細な律法の内容が語られ、その合間にモーセの生涯とヘブライ人たちの歩みとについて記している。 |
| モーセは石版の破片を入れた『契約の箱』を先頭にシナイ山を出発し『民数記』10:33、約束の国を目指してカナンを進んだ。 |
| その途上ではモーセとアロンへの反逆が行われたり『民数記』16章、不平を言う民を罰する民に神が炎の蛇を送り、多くの死者が出たため、モーセが青銅の蛇を示して民を救った出来事などがあった『民数記』21:4-9。 |
| 人々はカナンの人々と戦いを繰り返し、アモリ人らを撃ち、全軍を滅ぼした『民数記』21:21-35。 |
| さらにミディアン人たちを撃つなど戦いを続けた『民数記』31:1-24。 |
| モーセ五書の最終巻にあたる『申命記』ではモーセの最期が描かれている。 |
| 「メリバの泉で神が聖なることを示さなかった」『申命記』32:51ことにより、約束の国に入ることを許されず、ヨルダン川の手前でピスガの頂ネボに登り、約束された国を目にしながらこの世を去った。 |
| 120歳であった『申命記』34章。 |
| モーセはモアブの谷に葬られたが、その場所は誰も知らないとされている『申命記』34:6。 |
| モーセの死後、その従者であったヌンの子ヨシュアが後継者となり、神の民を導いた『申命記』34:9、以下文語訳聖書より引用「ヌンの子ヨシユアは心に智慧の充る者なりモーセその手をこれが上に按たるによりて然るなりイスラエルの子孫は之に聽したがひ主のモーセに命じたまひし如くおこなへり」(申命記34:9)、「主の僕モーセの死し後 主、モーセの從者ヌンの子ヨシユアに語りて言たまはく わが僕モーセは已に死り然ば汝いま此すべての民とともに起てこのヨルダンを濟り我がイスラエルの子孫に與ふる地にゆけ」(ヨシュア記1:1-2)。 |