| 近鉄と巨人が対戦した1989年の日本シリーズで、加藤は10月24日の第3戦に近鉄の先発投手として登板。 |
| 6回1/3を3安打無失点に抑え勝利投手となり、近鉄は3連勝で日本一に王手をかけた。 |
| 加藤はヒーローインタビューにおいて「四球さえ出さなければ打たれそうな気がしなかったので、(巨人は)大したことなかったですね。 |
| 」「シーズン中の方がよっぽどしんどかったですからね、相手も強いし。 |
| ベンチ裏でのフジテレビのインタビューでは「オープン戦の延長みたいな。 |
| そんな大したもんかなって」、さらに試合直後の談話でも「巨人に迫力がなかった」などと発言。 |
| 「(その年のパ・リーグ最下位であった)ロッテよりも?」と聞いてきたインタビュアー(日本テレビの吉田慎一郎)に、加藤は「そうですね」と相槌を打った。 |
| この一連の発言を総合して「巨人はロッテより弱い」などと大々的に報道されたが、加藤は「巨人はロッテより弱い」とは一言も言っていない。 |
| 第4戦から巨人が3連勝し両チーム3勝3敗となり、加藤は優勝のかかった最終第7戦に再び先発したが、2回表に駒田徳広にソロホームランを打たれるこの時駒田は、加藤に向かって「バーカ!」と叫んだ。 |
| など、3回3分の1を投げて3失点で降板。 |
| 近鉄は試合に敗れ、日本一を逃した。 |
| 一連の発言の背景について加藤は後年、「'89年はよく投げていた(24試合・自己最高の94イニング)ので、日本シリーズを迎える頃には腕が上がらなくなるほど疲労していた。 |
| 不安一杯でマウンドに上がったのに巨人打線は打てなかった。 |
| 流れからいってウチの勝ち、肩痛のこともあって正直もう投げたくなかったというのが本音」と振り返っている『プロ野球乱闘読本』オークラ出版2008年4月。 |
| また、加藤はシーズン終了後「不幸の手紙が自宅にだけでも1週間で300通届いた。 |
| 内容はカミソリが入っているものや「お前なんかやめちまえ」というメッセージの入ったものが来た」とも語っている。 |
| 加藤自身は現役時代にロッテを苦手としており、件の日本シリーズ第3戦登板前の事情もあって、現在でも「巨人はロッテよりも弱かった」としている。 |
| 引退後、駒田とはたびたびバラエティ番組などでも共演。 |
| 一度関西の番組で駒田(その番組の解説者だった)と「おでん屋で仲直りする会」が開かれている。 |
| しかし駒田は2001年放送の『勇者のスタジアム・プロ野球好珍プレー』にて「仲直りにならなかった」としている(2008年のインタビューでは「別に仲直りのような感覚はない」とも語っている)。 |
| また、駒田は2010年、ベースボール・マガジン社の取材に「勝負の世界ですから、何を言われても仕方がないでしょう。 |
| 僕は、プロ野球はああいう発言もアリだと思うんです」「(第7戦の「バーカ!」発言は)第3戦の彼の発言のことを言ったのではなく、あくまで第7戦に限ってのことです。 |
| 先制ホームランを打った勢いが言わせた部分もあったろうし、巨人ファンの勢いがそう言わせたのかもしれない」ベースボール・マガジン社『プロ野球日本シリーズ 1950~2008』、山口真一「【メディアとファンと日本シリーズ】3勝3敗、最後のピース。 |
| 巨人-近鉄、伝説の「1989」」 pp.9-10と答えている。 |
| さらに、駒田は巨人の勝因と加藤発言の関係について、次のように述べた。 |
| 「ファンの人から見れば、あの加藤君の発言で巨人の選手が燃えて4連勝したように思えるかもしれない。 |
| でもね、1人の選手の発言で勝敗がひっくり返るほど、プロ野球の世界は甘くないですよ。 |
| ただ、あの第7戦に関しては、何か特別なものがあったと僕は思う。 |
| (中略)日本シリーズが終わってから先輩の岡崎さんが言った言葉です。 |
| 巨人が3つ負けたのは、自分たちの力がなかったからだ。 |
| 巨人が3連勝したのは、自分たちが頑張ったからだ。 |
| そして最後の1つは、胸のGIANTSの6文字が勝たせてくれた、と。 |
| (中略)巨人でプレーしていると、チームの影響力の大きさを実感することは案外と少ないんですが、この第7戦はそれを強く感じました。 |
| われわれが加藤君の発言に怒る前に、世の中のファンが近鉄を萎縮させてしまった。 |
| 言ってみれば、巨人というチームの影響力が彼らを萎縮させたんです前掲、山口 p.11」。 |
| これを承け、駒田を取材した山口は「日本シリーズというパズルの最後に残った1ピースを、マスコミとファンが埋めたということだ。 |
| 」と、加藤発言を、巨人ファンはもちろん、巨人贔屓のマスコミが、近鉄日本一を阻止するためにフル活用したと分析している前掲、山口 p.11。 |
| 2005年に交流戦が導入され、巨人がロッテに1勝5敗と大幅に負け越した際、週刊ベースボールのやくみつるの漫画で、「巨人はロッテより弱い」と発言する加藤の姿が描かれている。 |
| なお、2011年現在、巨人の対ロッテ戦績は11勝18敗3分と負け越しを続けているが、これは巨人の対戦相手の中では、唯一の負け越しであるただし、通常ロッテの通算成績に含めないが、前身の一つである大映を含めた場合、48勝48敗7分と五分になる。 |
| 交流戦だけに限れば、対ソフトバンクの負け越し幅の方が大きいのだが(11勝21敗)、1リーグ時代に前身の南海軍・近畿日本・近畿グレートリング・南海ホークスと対戦しているため、通算では106勝72敗2分と勝ち越している。 |