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【発明の名称】 自動車用ドアのガードビーム 【発明者】 【氏名】近藤 博文
【氏名】佐野 拓男
【氏名】川本 親
【氏名】梅下 隆一 【課題】 自動車用ドアを補強するガードビームの剛性および強度を向上することが要求されている。
【解決手段】 高張力鋼板のブランク材から、断面形状が三角形状に形成されたガードビームのビーム部の底板部にビード部を設けて凹溝を形成して、剛性と強度を向上させると共に、パーム部の両縁辺を内側に湾曲してカールを形成してビーム部とパーム部の剛性の変化を滑らかにし、且つ強度を向上させる。 【特許請求の範囲】
【請求項1】 断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、前記三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち ... もっと見る
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【発明の名称】 自動車用ドアのガードビーム 【発明者】 【氏名】近藤 博文
【氏名】佐野 拓男
【氏名】川本 親
【氏名】梅下 隆一 【課題】 自動車用ドアを補強するガードビームの剛性および強度を向上することが要求されている。
【解決手段】 高張力鋼板のブランク材から、断面形状が三角形状に形成されたガードビームのビーム部の底板部にビード部を設けて凹溝を形成して、剛性と強度を向上させると共に、パーム部の両縁辺を内側に湾曲してカールを形成してビーム部とパーム部の剛性の変化を滑らかにし、且つ強度を向上させる。 【特許請求の範囲】
【請求項1】 断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、前記三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち下げた支柱板部とから成るビーム部と、該ビーム部の両端部にそれぞれドア側に固定支持するためのパーム部とを有し、前記パーム部を補強フランジ形状と成すよう縁辺部を内側へ巻き返してカール形状とすると共にビーム部の立ち下げ支柱部へ滑らかに連結形成したことを特徴とする自動車用ドアのガードビーム。
【請求項2】 断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、前記三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち下げた支柱板部とから成るビーム部と、該ビーム部の両端部にそれぞれドア側に固定支持するためのパーム部とを有し、前記底板部の支柱板部直下に凹溝を形成したことを特徴とする自動車用ドアのガードビーム。
【請求項3】 前記凹溝がビーム部の長さに相当する長さ底板部に亙って形成されていることを特徴とする請求項2記載の自動車用ドアのガードビーム。
【請求項4】 前記底板部の支柱板部直下に凹溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアのガードビーム。
【発明の詳細な説明】 【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ドアのガードビームに関し、特に、アウターパネルとインナーパネルとで構成される自動車用ドアの内部空間に衝突時の乗員保護のための手段として設けられる、強度性能と取り付け安定性とが向上された自動車用ドアの補強用のガードビームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車に対する安全性の要求により、衝突時に乗員を保護するための手段として自動車用ドアの内部空間にガードビームと呼ばれる補強材を取り付けることが一般的になってきている。この様なガードビームとしては、軽量化と低コスト化とが要求されると共に、側面方向からの衝突に対して乗員を保護するための剛性が必要であり、特に、衝撃に対しては、衝撃エネルギーを吸収する衝撃荷重吸収特性が優れていることが要求される。
【0003】この様な従来の自動車用ガードビームとしては、多くの提案が為されており、一例として特願平7ー25087号がある。
【0004】上記出願のガードビームは図1および図2に示すように、薄鋼板から打抜きによって切り出されたブランク材を成形加工して造られ、ガードビーム1の両端に末広がりの形状のパーム部2を有し、これらパーム 部2間にビーム部3が折り曲げ加工された構造を成している。このガードビーム1のビーム部3の断面形状は三角形状に形成され、ビーム部3の車体外部に向けられる頂点部側から底板部5の中心に向けて2枚の板同士が左右から重ね合わせられた状態で支柱板部4を形成しており、支柱板部4と底板部5との間に頂点部両側の傾斜部分として側板部6が連続的に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように構成されたガードビーム10はほぼ水平方向に保たれるように自動車用ドアの内部空間に架設することで、衝突時の衝撃力を出来るだけ吸収させるようにしている。
【0006】しかし乍ら、斯様なガードビーム10は優れた対衝撃荷重特性を示すものの、ドアのインナーパネル31への取り付け部であるパーム部2と、ガードビーム10の中央部分のビーム部3との接合部分における剛性が急変するために、この接合部分から座屈して変形してしまう可能性が有った。また、この様なガードビーム1は、図3に示す様に両端部においてドア30のインナーパネル31にスッポト溶接して固定され、一方、ドア30のアウターパネル32との隙間へはゴム系の充填剤33を充填してドア30のアウターパネル32がインナーパネル31側へと変形するのを防止するようにしているが、この充填剤33の充填に際してガードビーム1の底板部5の底面(アウターパネル32側)は平面であるために充填剤33が落下するおそれがあった。
【0007】従って、本発明の目的は上述の問題を解決するために、ガードビームの取り付け部であるパーム部の剛性がビーム部本体部分の剛性と比べて急変することなく円滑に変化して、衝撃荷重に対してさらに十分な抗力を呈する自動車用ドアのガードビームを提供することにある。
【0008】また、充填剤の充填に際しては充填作業の作業性の向上を図るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、前記三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち下げた支柱板部とから成るビーム部と、該ビーム部の両端部にそれぞれドア側に固定支持するためのパーム部とを有し、前記パーム部を補強フランジ形状と成すよう縁辺を内側へ巻き返してカール形状とすると共に、ビーム部の立ち下げ支柱部へ滑らかに連結形成したことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、前記三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち下げた支柱板部とから成るビーム部と、該ビーム部の両端部にそれぞれドア側に固 定支持するためのパーム部とを有し、前記底板部の支柱板部直下に凹溝を形成したことを特徴とする。
【0011】ここで、前記凹溝がビーム部の長さに相当する長さ底板部に亙って形成してもよい。
【0012】さらに、請求項1において、前記底板部の支柱板部直下に凹溝を形成してもよい。
【0013】本発明によれば、ガードビームの取り付け部であるパーム部がビーム部に滑らかに連結形成されているので、取り付け部である剛性とビーム部の剛性が急変することなく円滑に変化して、衝撃荷重に対して十分な抗力を有するよう形成されており、外方からの衝撃力がガードビームに作用した時に、座屈に対しても十分な抗力を発揮して、優れた衝撃荷重吸収特性を保持させることができる。
【0014】また、ビーム部およびパーム部を高張力鋼板のブランク材を用いて一体成形が可能な構成として支柱部直下の底板部にビード部を設けて凹溝を形成したことにより、衝撃力が作用した時にビーム部が安定した状態を維持して外力を受けて座屈することなく剛性性能を充分に発揮することが出来るガードビームを簡単に形成することが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細かつ具体的に説明する。
【0016】図4の(A)は本発明の自動車用ドアのガードビームの第1の発明の実施の形態を示す図であり、(B)、(C)、(D)、(E)は(A)のW−W,X−X,Y−Y,Z−Z線に沿った断面図である。図5の(A)に示すように、本発明によるガードビーム1は薄鋼板から打抜きなどによって切り出されたブランク材を成形加工するだけで得られるものである。成形加工により仕上げられたガードビーム1はその両端部に末広がりの形状をなすパーム部2を有しており、両端のこれらパーム部2の間のビーム部3はその断面が図4の(B)、(C)、(D),(E)に示すように折曲げ加工されている。
【0017】すなわち、ガードビーム1のビーム部3は、断面形状がほぼ正三角形に形成されると共に、ビーム部3の車体外部に向けられる頂点部側から底板部5の中心に向けて2枚の板同士が左右から重ね合わされた状態で支柱板部4を形成しており、支柱板部4と底板部5との間に頂点部両側の傾斜部分として側板部6が連続的に形成されている。
【0018】特に、図から明らかな様に、パーム部2の両縁辺部分の側板部6aは内側に巻き返して湾曲されてカール部4aを形成しており、補強フランジ部を構成している。ビーム部3の支柱板部4の高さと側板部6の高さはパーム部2の先端へ行く程低く成っており、末広がりに形成されている。これら支柱板部4と側板部6はパーム部2の補強フランジ部であるカール部4aと支柱板 部6aと連続的に形成されており、高さ方向と幅方向ともに徐々に変化している。言い換えれば、ガードビーム1の本体部分であるビーム部3の断面係数Zとパーム部2の断面係数Z`は徐々に変化している。また、パーム部2の断面係数Z`は従来品に比べてカール、すなわち湾曲した補強フランジ部だけその分大幅に大きくなっている。更に、このように構成されたガードビーム1において、支柱板部4の直下のビーム部3の底板部5にビード部が設けられて凹溝7が形成されている。
【0019】この様なビード部による凹溝7は、図5(A)のQ部分の拡大図である図6および図7に示される様に長さLを有している。
【0020】また、パーム部2の形状やパーム部2に設けられる補強用のビード部によって形成される凹溝7の形状および形成範囲に就いては図示した例に限られるものではなく、種々変更が出来るものである。
【0021】また、図5には、本発明の自動車用ドアのガードビームの第2の発明の実施の形態が示されており、図4とほぼ同様に構成されており、更に、図5の(B)、(C)、(D)、(E)は(A)のW−W,X−X,Y−Y,Z−Z線に沿った断面図である。図5の(A)に示すように、本発明によるガードビーム1は薄鋼板のブランク材を成形加工して得られ、ガードビーム1の両端部に末広がりの形状をなすパーム部2を有し、パーム部2間のビーム部3の断面が(B)、(C)、(D),(E)に示すように折曲げ加工されている。
【0022】ガードビーム1のビーム部3は、断面形状が2つのほぼ正三角形が並んで位置する様に形成されると共に、ビーム部3の車体外部に向けられる頂点部側から底板部5の中心に向けて2枚の支柱板部4が左右から互いに向かい合う状態に、例えばV字形に形成されて間に窪み部分が設けられており、支柱板部4と底板部5との間に頂点部両側の傾斜部分として側板部6が連続的に形成されている。
【0023】また、同様に、パーム部2の両縁辺部分の側板部6aは内側に巻き返して湾曲されてカール部4aを形成しており、補強フランジ部を構成している。更に、ビーム部3の支柱板部4の高さと側板部6の高さはパーム部2の先端へ行く程低く成っており、末広がりに形成されている。これら支柱板部4と側板部6はパーム部2の補強フランジ部であるカール部4aと側板部6aと連続的に形成されており、高さ方向と幅方向ともに徐々に変化していることは上述したと同様である。この様に構成された本発明の自動車用ドアのガードビーム1を自動車のドアに取り付けるためには、図7に示される様に、ガードビーム1の両側のパーム部2をドア30のインナーパネル31等に取付けるにあたっては、従来のように、パーム部2の端部とインナーパネル31とを複数のスポット溶接で溶着するか、あるいは、パーム部2に設けたボルト孔を利用してインナーパネル31にボルト 締めするか、更には双方を併用することも可能である。
【0024】また、パーム部2の形状やパーム部2に設けられる補強フランジ部を形成するカール部4aおよび側板部6aの形状および形成範囲については図4、5に示した例に限られるものではない。
【0025】この様に構成された本発明のガードビーム1は、図7に示される様に、例えば自動車のドア30のアウターパネル32の内側に、ガードビーム1の底板部4を溶接して取り付けられてガードビーム1とアウターパネル32との間に充填剤33が充填される。いま、外方から衝撃力Pが作用すると、アウターパネル32を介してガードビーム1の底面が押されて支柱板部4の下端部がビード部の凹溝7に入り込む。従って、ガードビーム1のビーム部3の2つの三角形の断面形状が最も安定した状態を維持しながら外力Pを受けて、座屈することがなく、その剛性性能を充分発揮することが出来る。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に従って構成された自動車用ドアのガードビームに依れば、断面が2個のほぼ三角形の形状をなし、底板部両側から頂点部へ向けて斜めに立ち上げた側板部と、三角形の頂点部から底板部に向けて鉛直にまた斜めに立ち下げた支柱板部とから成るビーム部と、このビーム部の両端部にそれぞれドア側に固定支持するためのパーム部とを有し、パーム部を補強フランジ形状と成すよう両縁辺部を内側へ巻き返してカール形状とすると共に、ビーム部の立ち下げ支柱部へ滑らかに連結形成しているので、取り付け部であるパーム部の剛性とビーム部の剛性が両部の接合部において急変することがなく円滑に変化して、衝撃力に対して十分な抗力を有するよう形成されており、外方からの衝撃力がガードビームに作用した時に、座屈に対しても十分な抗力を発揮して、優れた衝撃荷重吸収特性を保持させることができる。
【0027】また、ビーム部にビード部を設けて凹溝を形成することによってガードビーム自体を一層補強強化することが出来ると共に、ビーム部およびパーム部を高張力鋼板のブランク材を用いて一体成形が可能になり、軽量かつ廉価にガードビームを簡単に形成することが出来る。
【出願人】 【識別番号】
【氏名又は名称】山川工業株式会社
【識別番号】
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【出願日】 平成8年(1996)8月16日 【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 和夫 (外1名)
【公開番号】 特開平10−58973 【公開日】 平成10年(1998)3月3日 【出願番号】 特願平8−216464 戻る
























