| ウルトラシリーズ第6作(ウルトラマンシリーズとしては第5作)にして、『帰ってきたウルトラマン』や『ウルトラマンA』に続く第2期ウルトラシリーズ第3作目。 |
| 『ファイヤーマン』や『ジャンボーグA』と並び、「円谷プロ創立10周年記念番組」として制作された。 |
| なお、番組名のロゴが『ウルトラマンT(“T”に“タロウ”とルビふり)』と描かれているため、略称で「T」と呼称されることもある。 |
| 本作の大きな特徴として、それまでは神秘の象徴として描かれる面の多かったウルトラマン像に親しみやすい印象を付加している点が挙げられる。 |
| その最たる例が主人公の“タロウ”という名称である。 |
| 企画当初、主人公の名称には「ウルトラマンスター」などが挙がっていた。 |
| その後「ウルトラマンジャック」が有力な候補となったが、「ジャック」が当時大きな問題となっていたハイジャックを連想させるという事情から取り止めとなった。 |
| この「ジャック」が西洋のおとぎ話の主人公の名前としてよく使われる名前だったことから、それに対応する日本の名称として「○○太郎」に因んだ「タロウ」と名付けられたという |
| のちに「ジャック」は帰ってきたウルトラマンの正式名称と設定された。 |
| それまでのウルトラシリーズに比べ、同じ円谷作品の『快獣ブースカ』で見られたようなおとぎ話や寓話などを題材としたストーリーが多く見られる。 |
| また、本作ではウルトラの母の存在が初めて明らかにされ、「ウルトラ兄弟」の概念に加えて文字通り「ウルトラファミリー」の構想を付加し、ホームドラマ的な作風が濃くなっている。 |
| 他のウルトラファミリーの客演が多いことや、主題歌がそのまま特撮場面の挿入歌となっている点(番組後半ではエレクトーン演奏を用いた主題歌のインストゥルメンタル版が使われていた)なども特徴であるこの「主題歌の特撮場面への挿入」は、次作『ウルトラマンレオ』にも引き継がれる。 |
| 全53話で、ウルトラシリーズ中第2位の話数である(第1位は『ウルトラマンコスモス』の全65話)。 |
| また、第2期ウルトラシリーズのなかで本作のみ4月に放送終了している。 |
| この理由には「次作『ウルトラマンレオ』の制作が遅れたために1話撮り増した」「4月から放送開始する他の特撮ヒーロー番組と競合する編成を避けるためだった」という2説が存在する(後者はジェネオンエンタテイメントの「ウルトラマンタロウ1973」より)。 |
| そのほか、主要キャストの交代や降板などが多かった。 |
| 例を挙げると次の通りである。 |
| #ヒロインの白鳥さおりをあさかまゆみが演じたが、第16話で降板し、第20話から小野恵子に交代。 |
| #西田隊員が第8話で宇宙ステーションV9へ転任し、その後任として上野隊員が登場したが、彼も第35話を最後に姿を消す。 |
| #朝日奈隊長が第1-8、10、35、51、53話(最終回)の計12回しか登場していない。 |
| #荒垣副隊長が第51話で宇宙ステーションへ転任し、二谷新副隊長が参入した。 |
| その理由は以下の通り。 |
| #あさかが当時の事務所との契約で13本演じることになっていたため(実際は16本)。 |
| #西田隊員役の三ツ木清隆も、上野隊員役の西島明彦も、それぞれ別のドラマに出演することになったため。 |
| #演じた名古屋章が多忙だったため。 |
| #荒垣副隊長を演じた東野孝彦が怪我のため。 |
| 第49話や第50話でのアフレコにも参加しておらず、代わりに沢りつおが担当した。 |
| それまでのシリーズでは、オープニング映像にキャラクターのシルエット映像を使っていたが、本作はZATのメカニックを紹介する映像(主にそれぞれが格納庫から現れて基地から発進する様子)を使っている。 |
| この「防衛チームのメカニック紹介」パターンは、次作『ウルトラマンレオ』でも用いられ、以後のウルトラマンシリーズでは、前述の「シルエット映像」パターンと同様にオープニング映像の基本的様式として踏襲されている。 |
| 本作では、ウルトラマンシリーズ共通のテーマである「地球は人間の手で守る」が他作品よりも強調されており、レギュラー・ゲスト、大人・子ども関係なしに、登場人物が生身で怪獣に立ち向かう描写が多く見られる。 |
| 最終回でも主人公・東光太郎がウルトラマンタロウに変身することなくバルキー星人を倒している2011年1月現在、ウルトラマンシリーズにおいてウルトラマンに変身する人物が、1.ウルトラマンに変身しない、2.戦闘機にも搭乗していない、3.たった一人で、という条件を満たして巨大怪獣や巨大宇宙人を倒したのは、本作の最終回のみである。 |
| 玩具展開的に見ると、前年に放映された『ウルトラマンA』や『ミラーマン』でブルマァクから発売された怪獣ソフトビニール人形が不振だったため、本作の怪獣はほとんど商品化されていない。 |
| しかし『ウルトラマンA』のタックファルコンや『ミラーマン』のジャンボフェニックスなどのメカ類は好調だったため、本作はメカ類を売り出すことに注力しており、前述のようなオープニングになった。 |
| さらにオープニングのみの登場メカ、本編に未登場のメカなども商品化され、どれも子ども受けする派手なデザインとなっていた。 |
| また「ウルトラ兄弟セット」「ウルトラファミリーセット」などの形式で、過去のウルトラマンソフトビニール人形がセット売りされるようにもなる。 |
| こうしたヒーローや防衛隊メカ重視の潮流のなかで、怪獣のデザインは商品化を前提としないため、『帰ってきたウルトラマン』の初期のように売れる怪獣をデザインするという縛りから解放され、自由なデザインの怪獣が生まれるようになった。 |