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プロフィール
- ラッシュとは
- デビューとその時代背景
- 凡百のハードロック・バンドからの脱皮
- プログレ色と大作主義
- ラッシュらしさの確立
- メンバー
- ベストアルバム
- Juno Award受賞履歴
- 日本公演
- 外部リンク
- 関連サイト
ラッシュ(Rush)は、カナダのプログレッシブ・ロック・バンド。1968年、トロントの郊外ウィローデイルにて ゲディー・リー、 アレックス・ライフソン、ジョン・ラトジーの3人で結成。1974年にプロ・デビューを果たす。デビュー後、アメリカ・ツアーを前にドラムスが ニール・パートに変わる。以降これを不動のラインナップとして現在に至る。後述するような変遷を経て独自のサウンドを確立するに至り、多くのミュージシャンに影響を与えてきた。この代表として ドリーム・シアター(DreamTheater)、 シンフォニーX ...
デビューとその時代背景
| 彼らのデビューした1974年当時はレッド・ツェッペリン(LedZeppelin)の全盛時代で、彼らも類に洩れずツェッペリンの影響を強く受け、デビュー当初はツェッペリン直系と言えるストレートで骨太なサウンドこの路線を頑固なまでに守り続けている代表はAC/DCであるの典型的ハードロックバンドであった。 |
| その後に見られることとなるプログレ的なアプローチの片鱗はデビューアルバムでも見られるものの、レッド・ツェッペリンの影響の範囲内と当初は考えられており、評論家には「ツェッペリンの典型的フォロワー(Follower)」とレッテルを貼られ、「ツェッペリンを真似た二流バンド」としか理解されていなかったこの傾向は日本では特に顕著で評価が高まるのがかなり遅れ、初来日が実現した時には彼らのギャランティーが既に高額となっており、これ故その後の来日公演が実現されていないのだと言われている。 |
| 因みに現在「世界一ギャランティーが高額なロックアーティスト」と言われている。 |
| デビュー当初から変わらないラッシュのコンセプトの1つに「ライブで再現できない曲は基本的に作らない」(アレックス・ライフソン弁)というのがあり、これは「まだロックキッズだった頃、レッド・ツェッペリンのライブを見に行ったらアルバムとまるで違うソロをジミージミー・ペイジの事が弾いていたんだよ。 |
| これには正直(僕は)がっかりしたね」(アレックス・ライフソン弁)というセリフが物語っている通り「ライブではスタジオ盤を出来るだけ忠実に再現するべし」という信仰にも似たポリシーを形成していたようで、これが心底にあった上で、1つには「アルバム・アーティストライブ活動をしないミュージシャンの俗称:後期のビートルズやスティーリー・ダンなどが有名には決してならない」と言っているのであるが、もう1つの意味が解釈者によって2つの道に分かれる。 |
| 1つは「ライブで再現できないような難しい曲は作らない(簡単な曲に満足する、または複雑な曲を指向しない)」であり、もう1つは「ライブでの再現性を上げるために技巧鍛錬に努力を惜しまない」である。 |
| 事実、彼ら3人とも練習の鬼であった事は有名である(特にゲディー・リー)。 |
| 一説によると、楽器で実際に音を出して楽曲を煮詰めてゆく『音合わせ』よりも、楽曲の完成度をスコアレベルで高めておいてから、その曲を実際に再現できるようになるまで練習を重ねるということも彼らの中では日常的であるらしい。 |
凡百のハードロック・バンドからの脱皮
| バンドにとっての転機は、デビューアルバム発表の殆ど直後というタイミングでドラムスがニール・パートにメンバーチェンジしたことである。 |
| 彼は当時から今に至るまで非常に有名な読書家で、当時没頭していたハインライン、アイザック・アシモフ、レイ・ブラッドベリ等のSF小説にインスパイアされた思われるスペース・オペラ的な詞や哲学的な詞をバンドに提供し、これをサウンドで表現しようとする事が動機となり、その後「ラッシュ的」と称されていくこととなる空間創出的なアプローチが発展していく事となる。 |
| ただ当初はあくまでもオーソドックスなハードロック路線を堅持して、これにプログレ的なエッセンスを少々振りかけたという程度であった。 |
| この路線の頂点が「西暦2112年」(''2112'')である。 |
| 次のアルバムである「フェアウェル・トゥ・キングス」(''AFAREWELLTOKINGS'')とを聴き比べると明らかにサウンドが変化しているのであるが、一番の変化はボーカル:ゲディー・リーの唱法で、それまでのハードロック的な金切り声を上げる唱法からファルセットを用いた「綺麗に聞かせる」唱法への変化である。 |
| これは「西暦2112年」発表に伴うヨーロッパ・ツアーで親しくなったマイケル・シェンカー(MichaelSchenker)のアドバイスによるものである(ゲディー・リー本人が後のインタビューで語っている)。 |
| ニール・パートが作詞により世界観、原イメージを提示し、それをライフソン、リーの2人がサウンド表現として具現化する、というのがラッシュの基本的創作スタイルであり、どのメンバーが欠けてもラッシュではあり得なくなる。 |
| 「フェアウェル・トゥ・キングス」に於いてのサウンドの変化のもう1つの柱はシンセサイザー(Synthesizer)キーボードを用いだしたことである。 |
| この要素が大きいのは「ベーシストが片手間で弾いているにしては上手過ぎる」ゲディー・リーのキーボード演奏の巧みさが裏付けになっている。 |
プログレ色と大作主義
| 「西暦2112年」までを第一期ラッシュとし「フェアウェル・トゥ・キングス」〜「ラッシュ・ライヴ〜神話大全」までを第二期ラッシュとすることが出来る。 |
| この時期はプログレッシブ・ロック全般が隆盛を極めていた時期でもあるのと呼応して、ラッシュも複雑なアレンジの駆使と大作主義傾向を強めていくそれまでのハードロック的要素を強く残しつつも大作主義に裏付けられているという意味で「西暦2112年」は交差点での作品だと言える。 |
| しかし、これがバンド、特に、作詞のみならずバンド・コンセプトの鍵を大きく握っているニール・パートを苦しめる事となる。 |
| 「フェアウェル・トゥ・キングス」当時で既にSF小説の大概は読了していたニール・パートの読書興味対象はSF小説からヘミングウェイ等の現代文学へと移っていたこの事は同アルバムタイトル「AFAREWELLTOKINGS」がヘミングウェイの「Afarewaelltoarms」(邦題:武器よさらば)を捩って(もじって)いる事からも明瞭であるのもあって、象徴的な単語をふんだんにちりばめて幻想的な空気感を演出するそれまでの作詞セオリー(これは必然的に文章量が膨らむので大作主義にはマッチする)には飽き始めていた。 |
| より直接的、より具体的に、少ない言葉で端的に物事を言い表す「明瞭さの美」に興味が移り始めていたのに「フェアウェル・トゥ・キングス」収録の最終曲"CygnusX-1Book1"を、大作主義的曲になる事を匂わせた上で「tobecontinued(続く…)」としてしまったのだ。 |
| 実際この段階では次作で大組曲"CygnusX-1BookII"を構想しており、この予告編としてこれを入れたのである。 |
| "CygnusX-1BookII"はフリードリヒ・ニーチェが1872年に著した『音楽の精神からの悲劇の誕生』をモチーフとした作品である。 |
| 本来のニーチェの作品ではアポロンに理性を象徴させ、ディオニュソスに情動を象徴させて、両者の性質を合わせ持ったものこそ最高の芸術(文学)形態、すなわち悲劇であるとしたが、ニール・パートはこれにひねりを加えてはくちょう座のシグナスにバランスを象徴させ"CygnusX-1Book1"との辻褄をつけた。 |
| 苦労の末に発表された「神々の戦い」(''HEMISPHERES'')は非常に素晴らしいアルバムに仕上がったCygnusX-1BookII"を除く全曲が、その後長くライブで演奏し続けられている曲ばかりである事からも伺い知れるのだが、上記の通りニール・パートの興味は大作主義ではない方向に移りつつあった処に、このアルバムの苦労がだめ押しとなり以降大作主義は鳴りを潜める(後のインタビューでニール・パート本人も「こりごりだ」と語っている)。 |
| このアルバム自体も外形は大作主義的であるが、そこに展開されている歌詞は、その後のニール・パートの歌詞の決定的作風となる「少ない単語で端的に言い表す」ものに既になっている。 |
ラッシュらしさの確立
| 「神々の戦い」(''HEMISPHERES'')発表当時のラッシュは、ヨーロッパ大陸では概ね高評価であったのに全米での評価が未だ二流バンド扱いであったのが目下の商業的課題であったところに前作での苦労もあって、次作「パーマネント・ウェイヴス」(''PERMANENTWAVES'')では「短い曲今でもそうだが今以上に当時(70年代〜80年代)のアメリカに於いて曲がヒットするか否か(これはイコール、レコード(当時)、CDが売れるか否か)は、各地方のラジオ局がオンエアしてくれるかどうかが大きく鍵を握っていた。 |
| この当時「5分を超える曲はラジオではオンエアして貰えない」というのが定説であった。 |
| またシングルヒットする事がアルバムセールスを左右するというのもアメリカ音楽市場の特徴であり、これ故シングルヒット向きではないアーティストは日陰者になりやすい問題点も(今も)持っている。 |
| 」で「シングルをリリースする」という目標が(レーベルの意向も強くあって)立てられた。 |
| これを見事クリアして生まれたのが"TheSpiritOfRadio"である。 |
| この曲の長さは「4分59秒」である。 |
| ラッシュの素晴らしいのは、レーベルの強い意向である「短いシングルヒット向きの曲」の条件を満たしていながら、これを自分達らしさを犠牲にした単なる妥協の産物としてではなく、短いシングル向けの楽曲でも自分達らしさを表現し切るセオリーを掴んだ才能である。 |
| この曲を5分以内に切り詰めるのにアレンジにかなり腐心したのは有名な逸話であるしかも、その歌詞に於いては、耳馴染み易い曲ばかりを優先的に垂れ流しているラジオ業界全体の痛烈な批判である点・・・ユーモアのセンスが実にラッシュ的であるTheBugglesの''VideoKilledTheRadioStar''と並べて論じられる事が多い。 |
| ここで確立した「耳馴染み易いポップな歌」と「技巧性の高い演奏&複雑なリズムアレンジ」(プログレっぽさ)との両立というのが、この後のラッシュの独自性ということになっていく。 |
メンバー
| ;ゲディー・リー:ベース、ボーカル、キーボード、ペダルベース。 |
| 専業者顔負けのハイトーン・ヴォイスでメロディアスな歌を歌いながら、常人には到底弾けそうもないベース・フレーズを弾いているが、これに留まらず曲中ベースとキーボードを交互に弾き分け、ベースを弾きながらペダルベースを演奏するという1人4役ぶりで魅せる。 |
| さすがにキーボード・アレンジが複雑になった「グレイス・アンダー・プレッシャー」(''GRACEUNDERPRESSURE'')以降はシーケンサーによる自動演奏も援用するようにはなったが「自分で弾ける限りは弾く」という基本姿勢には変わりない。 |
| しかしベーシストとしての拘りは強いようで、本人の弁によると「ベースを弾いている時が一番ウキウキする」「パートは何かと問われれば、即座にベーシストと答えるだろう」との事である。 |
| 長いキャリアの中で様々な楽器をアルバムコンセプトに合わせて持ち替えてきた(ジャズベース、リッケンバッカー、スタインバーガー、ウォルetc…)。 |
| 尊敬するベーシストはジェフ・バーリンだと言っている。 |
| ;ニール・パート:ドラムス、パーカッション。 |
| 水平方向360度ドラムスを縦横無尽にプレイする。 |
| 電子楽器が今日のように進歩する以前は、ありとあらゆる打楽器類通常のドラムセットだけでもタム類の多い方で、この上、ティンパニ、チューブラ・ベル、多数のカウベル、コンガ、ボンゴ、クラベス、タブラ、サルナ・ベル、拍子木、タンバリン、アゴゴ、ティンバレス、ウインドチャイムなどを所狭しと並べていた(本人曰く「セッティングが完了してからだと出入りが出来ない」)が、今では特注ドラムパッドのお陰でだいぶシンプルとなっている(それであっても |
| 1980年代に登場した、いわゆる「深胴」と呼ばれる胴の長いタムやスネアドラムが流行した時代があったが、彼の場合は一貫してそのような傾向には走らず、常にサウンドのみに自分の楽器構成を考慮している。 |
| 事実、『不必要な楽器は一切自分の周囲には置かない』ポリシーは今も昔も変わることはなく、実際に触れない楽器は1つもない。 |
| 「共にビリー・コブハム、ビル・ブラッフォードに影響を受けているパート」と、テリー・ボジオとは互いに影響を与えあっている関係であるようで、本来、音程という観念が希薄な打楽器に於いて「メロディー楽器のように打楽器を用いる」という面白いアプローチを取る事がままあるこの特徴が顕著に出ているのが「ミスティック・リズム(MisticRythm)」「ショウ・ドント・テル(ShowDon'tTell)」などである。 |
| これもラッシュの摩訶不思議な曲調に一役買っている。 |
| 音楽活動以外では、自転車、オートバイで世界各地を旅行するのを好む事が有名である(さすがに年齢が上がるにつれ、以前のようにチベット奥地などへは行かなくなっているらしいが)。 |
| ;アレックス・ライフソン:エレクトリックギター、アコースティックギター。 |
| デビュー当初はツェッペリン・フォロワーだった事からも推察できる通り、ディストーションギターの重音リフを主体としていたが、「フェアウェル・トゥ・キングス」(''AFAREWELLTOKINGS'')辺りからは、その当時傾倒していたと思われるジェネシスのスティーヴ・ハケット的な分散和音によって空間を作るという手法が特徴であったし、ポリスが一世を風靡した頃はアンディ・サマーズばりの硬質でエッジの鋭いコードカッティングとディレイ処理を組み合わせた空間創出を特徴とし、この後U2を愛聴していた頃は軽く歪んだクランチサウンドによるパワフルなコードかき鳴らしも特徴に加わってきた。 |
| 曲中のアコースティック・ギターとの持ち替えも充分に計算されたものとなっている。 |
| その時の気分や曲調によってギターをかなり頻繁に持ち替え、例えば「ジミー・ペイジ=レスポール」、「ジミ・ヘンドリックス=ストラトキャスター」のようなトレードマークが存在しないのが逆に特徴的である。 |
| アルバムでの楽曲がかなり高難度であるにもかかわらず、一般に水物とされるライブ演奏においてもシーケンサーやテープとの同期を試み、完璧な演奏を実現する。 |
| また変拍子を自然に聞かせるリズムは一定している方が乗りやすいものなので変則拍子は、ぎこちなく、不自然な(人工的な)感じになりやすい。 |
| それを自然に聞こえさせるということである。 |
| この点でもニール・パートの功績は大きい。 |
| ←ビル・ブラッフォードから学んだファクターである。 |
ベストアルバム
| 1990年クロニクルス''CHRONICLES''。 |
| CD化に伴い前2作のライヴアルバムからカットされた「WhatYou'reDoing」(『ALLTHEWOLRD'SASTAGE』収録)と「APassageToBangkok」(『EXIT...STAGELEFT』収録)の2曲を収録したベスト盤。 |
| 1997年レトロスペクティブ1''RETROSPECTIVEI''。 |
| 1997年レトロスペクティブ2''RETROSPECTIVEII''。 |
| 『1』は1974年から1980年まで、『2』は1981年から1987年までの年代に分けた2枚でひとつのベストアルバム。 |
| 2003年ザ・スピリット・オブ・レイディオ''THESPIRITOFRADIO''。 |
| 1974年から1987年までのベストアルバム。 |
| 2009年レトロスペクティブ3''RETROSPECTIVEⅢ''。 |
| 『3』は1989年から2008年までの年代のベストアルバム。 |
Juno Award受賞履歴
| ノミネートは殆ど毎年されているので割愛。 |
| 1975年:MostPromisingGroupoftheYear(最も有望な新人に贈られる賞)。 |
| 1978年:GroupoftheYear。 |
| 1979年:GroupoftheYear。 |
| 1991年:BestHardRock/MetalAlbum-「プレスト」(Presto)。 |
| 1992年:HardRockAlbumoftheYear-「ロール・ザ・ボーンズ」(RollTheBones)。 |
| 2004年:MusicDVDoftheYear-「ラッシュ・イン・リオ」(RushInRio)。 |
日本公演
| 1984年11月16日愛知瀬戸市文化センター、18日福岡サンパレス、20日大阪府立体育会館、21日日本武道館。 |
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1872年
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著した『音楽の精神からの悲劇の誕生』をモチ... |
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1968年
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トロントの郊外ウィローデイルにてゲディー・... |
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