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プロフィール
- 吾妻ひでおとは
- 概要
- 初期
- ブーム期
- 低迷期
- 一度目の失踪
- 二度目の失踪
- アルコール依存と治療
- 『失踪日記』出版後
- ギャグ漫画家引退宣言
- ロリコンブームとの関連
- スター・システム
- 影響を受けた人物
- 友人ほか
- 単行本リスト
- 関連サイト
吾妻 ひでお(あづまひでお、1950年2月6日-)は、日本の漫画家。北海道十勝郡浦幌町宝町出身。男性。本名は吾妻日出夫(あづまひでお)。血液型はO型。
概要
| 1969年に『まんが王』(秋田書店)でデビュー。 |
| ナンセンス色とSF色の強い作風で一定の支持を得るが、当時人気だった永井豪の『ハレンチ学園』のようなハレンチコメディ路線を編集者に押しつけられ、嫌々描いた『ふたりと5人』(1972年〜1976年)が広い人気を得る。 |
| 1970年代後半にマイナー誌に活躍の場を移し、SF・ロリコン(美少女趣味)・ナンセンスを組み合わせたマニアックな作品を続々と発表、吾妻ブームをまきおこした。 |
| 1978年から『別冊奇想天外』などで散発的に発表した『不条理日記』は、1979年に単行本にまとめられ、のちの「不条理ギャグ」「不条理漫画」と呼ばれるジャンルのさきがけとなった『夜の魚―太田COMICS芸術漫画叢書』の大塚英志による解説『吾妻ひでおを再び「流通」させる理由』で大塚は、当時一世を風靡していた吉田戦車を「不条理漫画」の元祖と呼ぶ風潮に対し、吾妻が先駆的な役割を果たしたことを再評価している。 |
| ちなみに「不条理ギャグ」「不条理漫画」は吾妻が元祖ではなく、例えば手塚治虫『マンガの描き方』(光文社カッパ・ホームス1977年刊)ではギャグ漫画の一分類として「不条理ギャグ」を挙げ、例としてつげ義春「ねじ式」、秋竜山の諸作品などを紹介している。 |
| 同年、日本初のロリコン同人誌『シベール』をアシスタントとともに制作出版、また自販機本(ビニール本・エロ本)の『少女アリス』誌などにロリコンマンガを発表した。 |
| メジャー誌出身の漫画家が同人誌やポルノ雑誌に描くことは当時きわめて異例であった。 |
| 1985年ごろから低迷期に入り、自殺未遂や失踪、アルコール依存症を経験。 |
| 2005年にそれらの体験を描いた作品をまとめ『失踪日記』を出版、ふたたび注目を浴びた。 |
| 2011年には、明治大学博物館・米沢嘉博記念図書館にて、同氏に関する2つの展覧会が開かれた |
初期
| 北海道浦幌高等学校在学中、『COM』主宰のマンガ愛好団体であるぐらこん北海道支部に参加。 |
| 当時のぐらこん北海道支部には大和和紀や忠津陽子がいた奇想天外臨時増刊号「吾妻ひでお大全集」。 |
| 1968年に高校を卒業し、上京して凸版印刷に就職するが、1ヶ月で退職。 |
| 板井れんたろうのアシスタントに採用され、仕事のかたわら『少年サンデー』(小学館)や『まんが王』(秋田書店)の読者欄などに無記名でカットやコママンガを描く。 |
| 1969年、『まんが王』に「リングサイド・クレージー」を発表、漫画家デビューする。 |
| 1970年、同誌で初の連載「二日酔いダンディー」が始まり、アシスタントをやめ独立。 |
| 初期の作品は、軽いタッチのギャグ漫画にもかかわらず全体のノリは不条理で、ところどころにSFのエッセンスをちりばめ、アメリカン・ニューシネマの影響も感じさせるという作風であった。 |
| このころ、ページ内の1コマを1コママンガとして完結させるという試みを多く行っている。 |
| 1972年より、ハレンチコメディ路線で売ろうとした編集者の熱心な介入のもとで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に「ふたりと5人」を連載し、大きな人気を得る。 |
| 巨根が「ピカー」と光る東大生の先輩は読者に強烈な印象を残した。 |
| しかし不条理ギャグやSFネタを封じられた吾妻は自分本来の資質とのギャップに悩む。 |
| 1973年に『プレイコミック』(秋田書店)、1974年には『月刊プリンセス』(同)での連載を開始、青年漫画誌や少女漫画誌へ活動の場を広げるが、一晩で16ページが当たり前という執筆生活に苦しむ。 |
| 私生活では1973年に結婚し、1980年に長女、1983年に長男をもうけている『逃亡日記』「あづま史略年表」。 |
| 夫人は「ふたりと5人」連載初期までと、失踪後の執筆再開後に吾妻のアシスタントをつとめており、『うつうつひでお日記』等では「アシスタントA」として登場、「アシスタントB」は長女、「アシスタントC」は長男である。 |
| 尚、夫人は現役漫画家夫人による4コマ漫画特集「奥様漫画」という誌上の企画で4コマ漫画2本を寄稿し、商業誌デビュー?を果たしており、その際誕生したばかりの長男が、吾妻本人の漫画に先駆けて漫画に登場している。 |
ブーム期
| 1976年に「ふたりと5人」が連載終了。 |
| 『プレイコミック』連載の「やけくそ天使」や『チャンピオン』連載の「みだれモコ」「チョッキン」などに不条理・SFテイストを復活させる。 |
| 1978年には『月刊OUT』で初の特集記事「吾妻ひでおのメロウな世界」が組まれ、同年に創刊した『Peke』などの漫画マニア向け新興誌に執筆する機会が増える。 |
| 特に『別冊奇想天外SFマンガ大全集Part2』に執筆した「不条理日記」はSF小説のパロディをふんだんに用い、翌1979年の第18回日本SF大会の星雲賞コミック部門を受賞した。 |
| 同年から不条理・SF系の作品を収録した単行本が続々と刊行され、1980年には『ぱふ』『リュウ』で特集が組まれ、1981年には『奇想天外』臨時増刊として『吾妻ひでお大全集』が発売されるなどブームは最高潮に達した。 |
| その半面、1979年末までに一般少年・少女誌での連載がすべて終了、執筆の場は青年誌とマニア誌へ完全に移行した。 |
| この時期、大友克洋、いしかわじゅんらと並び、ニューウェーブの代表的な作家と目されていた。 |
| また1979年から沖由加雄、蛭児神建らとともに日本初のロリコン同人誌『シベール』をコミックマーケットで販売。 |
| 1980年から自動販売機本『少女アリス』などに「純文学シリーズ」と題してロリコン漫画を発表。 |
| メジャー誌出身の漫画家がポルノ誌に進出したことは周囲に衝撃を与え、1980年代のロリコンブームの立役者とみなされるようになる。 |
| 以下は作品個別的な記述で不適と思われるのでコメントアウトしておきます。 |
| その後、作品はどんどん実験の度合いを深めてゆき、「でたらめ」などと自己批判をしたり『ローリング・アンビバレンツ・ホールド』、「もうネタがありません、ゆるして下さい」とだけ書いてオチをつけなかったり『どろろん忍者』、「感情のない」顔を並べて「あまり長いことみつめないでください」と書いたり『メチル・メタフィジーク』した。 |
| 1983年4月、『SF大会本』(虎馬書房刊)に発表した「冷たい汗」は、それまでのアニメ絵とは違った劇画的な絵で、その年のSF大会の様子を描いている。 |
| 自分のホームグランドにすら違和感を覚え、声をかけられただけでギクリとしてしまう疲れ果てた作者の姿が描かれている。 |
| 1984年、連作『夜の魚』、『笑わない魚』を発表。 |
| 『冷たい汗』の絵とも異なる暗い絵で、自分の生活をシュールリアリスティックに描いている。 |
低迷期
| この時期の吾妻の詳細は''失踪日記''の項を参照。 |
| 1980年代半ばから約8年に渡る沈黙期に入る。 |
| その間に二度長い失踪をしている。 |
| 1990年代後半にはアルコール依存症となり入院。 |
| この間の経緯が、脚色を加えた上で『失踪日記』に描かれている。 |
| 1990年代後半に再び漫画作品を発表し始める。 |
| 本人の記述によれば、持込みの際に吾妻ひでおのマネをしている無名のマンガ家扱いをされるという、創作家としては耐えられない扱いをされたという。 |
一度目の失踪
| 1989年11月-1990年2月。 |
| 一日中酒を飲んでは寝るという生活を繰り返しているうちにうつが重くなり、山で首つり自殺をしようとしたが失敗。 |
| そのままホームレス生活を始める。 |
| 深夜に駅前でシケモクを拾っていたとき、警官に発見・保護された。 |
二度目の失踪
| 1992年4月-1993年3月ごろ。 |
| 大塚英志に『夜の魚』のあとがき(のちに『失踪日記』の最初のエピソードとなる)を宅配便で送ったその足で再び失踪し、ホームレスとなる。 |
| 同年8月ごろから「日本ガス(仮称)の孫受け会社」で配管工として働きはじめる。 |
| 翌年春、知り合いにもらって乗っていた自転車が盗難車だったため警察の取り調べを受け、家族に連絡される。 |
| 帰宅したのちもさらに半年間配管工の仕事を続けた。 |
アルコール依存と治療
| 1980年代半ばからさかんに飲酒し、「アル中」と自称していた。 |
| しかし本当のアルコール依存症、すなわち眠っている時以外は酒が手離せなくなるという「連続飲酒」状態になったのは1998年春ごろからである。 |
| その状態が半年続き、しだいに奇行が多くなり、同年12月25日、家族によって三鷹市の某病院に強制入院させられる。 |
| 1999年春、三ヶ月の治療プログラムを終了して退院。 |
| 以後、断酒を続けている。 |
『失踪日記』出版後
| 2005年3月、『失踪日記』を出版。 |
| 一度目の失踪を描いた「夜を歩く」、二度目の失踪を描いた「街を歩く」、アルコール依存と治療の時期を描いた「アル中病棟」を収録している。 |
| 出版とともに各メディアで話題となり、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞した。 |
| テーマの暗さにもかかわらずあっけらかんと描かれているが、吾妻は「自分を第三者の視点で見るのは、お笑いの基本ですからね」と片づけている。 |
| 『失踪日記』巻末対談。 |
ギャグ漫画家引退宣言
| 『失踪日記』出版当時のインタビュー(『芸術新潮』2005年5月号)などで「仕事は来ないし、限界だし、自分を苦しめるだけなので、ギャグ漫画をやめる」と宣言、公式サイトには「今後は暗い漫画を描くつもり」と書いた。 |
| しかしその後も、雑誌連載、単行本のあとがき、公式サイトなどでギャグ要素の強い作品を発表し続けている。 |
ロリコンブームとの関連
| 吾妻ひでおがロリコンブームの火付け役だったと主張する論客は大塚英志をはじめ複数おり、吾妻が無視できない存在であることは間違いない。 |
| エロ劇画誌の『劇画アリス』や、自販機本の『少女アリス』に作品を発表したことは、漫画の世界で表と裏の境界を低くする動きの始まりであり、また『少女アリス』に発表した「純文学シリーズ」は、後のロリコン漫画に直結する作品である。 |
| 大塚英志は純文学シリーズを「最初の確信犯的な「ロリコンまんが」」と呼び、のちのロリコンまんがはこの再生産物にすぎないとまで述べている。 |
| 『レモンピープル』や『漫画ブリッコ』においては、吾妻とアシスタントたちが作った同人誌『シベール』の同人たちが起用されている。 |
スター・システム
| 彼は手塚治虫的なスター・システムを使ったことでも知られている。 |
| ただし、彼の使うスター的キャラクターは変態的、あるいは病的であり、それが特徴でもある。 |
| 以下に代表的なものをあげる。 |
| 作者の戯画化である。 |
| 「あじましでお」「あるまじろお」などさまざまな呼称が使われる。 |
| りんごの木箱?で執筆。 |
| 右目の方が大きく(これは「二重瞼」の表現である)、ぼさぼさ髪。 |
| 唐突に顔を出す例が多いが、「ドクターアジマフ」シリーズなどで主役を張っている。 |
| ふとっちょではげ頭にサングラスをかけている。 |
| 名前は「きまぐれ悟空」で三蔵法師だったことから。 |
| 後に「エスパー三蔵」で主役を張り、「チョコレートデリンジャー」ではあらゆる変態技を駆使する一方で家庭持ちの中年男の悲哀をも表現した。 |
| これが総出演したのが「ひでお童話集」の「3人の王子」で、そこではこの順に「上の王子は変態性欲、次の王子は変態の上に変な顔、下の王子はなんだかわからない」とされている。 |
影響を受けた人物
| アシスタントとして師事し、「笑い目で泣く」「笑い目で汗をかく」という表現法の影響を受けた(これは高橋留美子らにも遺伝している)。 |
友人ほか
| 手塚治虫はふたりの仲の良さをからかって、当時連載していた漫画「七色いんこ」(秋田文庫版4巻に収録)に高校の校長役(吾妻)と母親役(いしかわ)として登場させ、キスをさせたのち結婚させた。 |
| いしかわ・吾妻とともに、SFマンガ・ニューウェーブの御三家と呼ばれた。 |
| 1995年に吾妻と対談したさい、「失踪の話はキャラクターを猫にして…」と言った吾妻に対し、「吾妻さんが(ゴミ箱を)あさったほうが面白いですよ」『マンガ家のひみつ』徳間書店、1997年。 |
| 『月刊OUT』、『ぱふ』の吾妻特集、さらに奇想天外臨時増刊『吾妻ひでお大全集』で吾妻へのロングインタビューをはじめ大量の記事・評論を執筆した。 |
| 自らが所属する「迷宮」が「劇画アリス」の編集を請け負ったこともある(吾妻は『るなてっく』を執筆)。 |
| アマチュア時代に制作した『DAICONIIIオープニングアニメ』(1981年)に、科特隊姿の不気味やナハハを登場させた。 |
| 1981年小学館から刊行された「YMO写真集OMIYAGE」で好きなもの・興味のあるものを列挙した写真の中に吾妻の作品「海馬」の1コマがあり、「今一番自分に近いものを感じる人」とコメントしている。 |
| その他、ブーム期に吾妻ファンであることを公言していた人物は、亀和田武、川又千秋、柴門ふみ、高橋留美子、橋本治、山本直樹、吉田秋生、諸星大二郎、まつもと泉などと、枚挙にいとまがない。 |
単行本リスト
| 失踪日記(イースト・プレス、2005年3月)ISBN4872575334。 |
| 仁義なき黒い太陽ロリコン編「ロリコン大全集」(群雄社出版1982年5月31日(「ミニティー夜夢」秋田書店PLAYCOMICSSERIES1984年12月30日発売に再録))。 |
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1950年
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吾妻 ひでお(あづま ひでお)は、日本の漫画... |
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高校を卒業し、上京して凸版印刷に就職するが... |
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