| 他の監督に比べると年間の撮影本数は極めて少ないが、これには東映の社員であったため監督業に専念できないという説、また小林監督が他の監督に比べると撮影期間を倍以上かけてしまうため時間と予算が掛かってしまう故本数が必然限られるという説本人によるとフイルムの量が3倍から6倍かかるとのこと。 |
| つまり時間も同じくらい掛かる)、また自身が東映労働組合の大幹部であったため協定により一部のジャンル(特撮作品)でしか演出が許されなかったという説があるが、真偽は定かでない。 |
| 前出にもある通り、撮影に掛ける時間は半端なものではない。 |
| 倉田てつをによると『仮面ライダーBLACK』第1話は撮影だけで丸1ヶ月掛かったとのこと。 |
| 倉田が夜の新宿歌舞伎町を疾走するシーンを撮るだけで10日間を費やしたという。 |
| 通常東映特撮作品のパイロット作品は2本組で長くても1ヶ月程度が通例であるため、1話だけで費やした撮影期間が1ヶ月というのは異例中の異例といえる。 |
| 小林があまりに撮影に時間を掛けすぎてスケジュールが押し気味となり、同番組に後に途中から参加した小笠原猛は吉川プロデューサーからの要請でしばらくは8日間2本ペースで作品を撮らざるを得なかったという。 |
| 『電子戦隊デンジマン』に出演した小泉あきららは、監督の中でいちばん怖かったのが小林であったと回想している『東映ヒーローMAX』Vol.11(2004年 辰巳出版)。 |
| 曽我町子は小林について「とにかく変わり者。 |
| 東映の3大変人の1人」と評していた(小林以外の変人2人については不明)。 |
| 『ロボット8ちゃん』では初のパイロット監督を任されたが、シナリオ制作段階で脚本家の大原清秀に「8ちゃんをばらばらに壊そうとする悪役を出したらどうだろう?」と提案し、バラバラマン(斉藤晴彦)というキャラクターが誕生している。 |
| しかし後に試写の段階でこのことが知れて、「8ちゃんを壊すキャラクターなんてとんでもない、玩具が売れなくなるじゃないか!」とスポンサーの逆鱗に触れ、大原とともに第1話のみで降ろされた『東映ヒロインMAX』Vol.5(2007年 辰巳出版)。 |
| 小林と大原は、その後『おもいっきり探偵団覇悪怒組』がスタートするまでシリーズから干されることとなった。 |
| 『電子戦隊デンジマン』、『宇宙刑事ギャバン』に出演した大葉健二は、小林について勉強熱心な監督で印象に残っていると語っている。 |
| 反面、当時スーツアクターを務めていた村上潤は、雑誌の企画座談会で『アクションを上手く生かしてくれる監督』という話題になった際に、聴き手から「小林監督の作品でもアクションは凄いですね」と振られると「あの人はずっとカメラを回しているからね……」とのみ言い残している。 |
| 吉川進プロデューサーは、「(小林は)社員監督だから、自分の気に入った仕事しかやらない」とのこと。 |
| その影響なのか、当時『おもいっきり探偵団覇悪怒組』のプロデュース業が多忙を極めていたせいかは不明だが、『超人機メタルダー』のパイロット監督依頼を辞退している。 |
| 同作品は小笠原猛が第1話を撮ったが、小笠原が小林に直々にオープニング・エンディングの演出依頼を行ったものの断られたという。 |
| 宇宙刑事シリーズなど多数の作品で組んだ脚本家の上原正三は、小林を「日本のジョン・カーペンター」と称し敬愛していると語る『宇宙刑事大全』(2000年 双葉社)。 |
| 一方で「あの人(小林)はホンが気に入らないと、自分でどんどん変えていっちゃう」と苦笑交じりに語っているがお互いに信頼関係はあったようで、数多の傑作を輩出した。 |
| 『五星戦隊ダイレンジャー』第1話の杉村升脚本と小林が演出した実際の完成品では差異がある。 |
| これについては東映プロデューサーの白倉伸一郎いわく、1・2話の台本は、杉村による「決定稿」ののち、小林自身が改訂を加えた「改訂稿」が出されたからであるという。 |
| その中身の違いは、ストーリーの変更等というよりは、謎の巨大球体や、ヨーヨーの子供が『殉恋歌』を歌うなど、そうした小林によるイメージをあらためて台本上に反映させていると解説している。 |
| このように台本を元にイメージを更に膨らませるのは小林演出の大きな特徴であり、また渡洋史の証言によると、現場に向かうロケバスの中で小林自筆のメモ書きを渡して「こんな風に変更するから、現場に着くまで覚えて」と指示することもしばしばあったそうである。 |
| 不思議コメディシリーズで仕事をともにした脚本家の浦沢義雄に絶対的な信頼を置き、彼を「天才詩人」と後に評している『東映ヒロインMAX』Vol.5(2007年 辰巳出版)。 |
| 『仮面ライダー世界に駆ける』にて浦沢の起用を堀長文プロデューサーに進言したり、制作予算総額5億円をかけたとされる『大予言復活の巨神』の脚本を直接浦沢に依頼するなど、その関係は長く続いた。 |
| しかし、浦沢が書き下ろした『大予言』のシナリオは東映社内から大反対にあったため、浦沢は降板。 |
| 脚本は江連卓が代わりに担当した。 |
| 因みに小林は、その浦沢のシナリオを気に入っており、申し訳なく思っているという『東映ヒーローMAX』Vol.28(2008年 辰巳出版)。 |
| 脚本家の江連卓とは、『おもいっきり探偵団覇悪怒組』『仮面ライダーBLACKRX』『大魔神復活の巨神』などの作品で組んだ。 |
| 江連は、「(小林とは)今でもときどき会いますから、本当に長い付き合いです(笑)」と語っていて、小林がプロデュースした『覇悪怒組』には特に愛着があるという「東映ヒーローMAX』Vol.29(2009年、辰巳出版)。 |
| 小林は、江連脚本には「教育的な味」があり、そこが魅力だと語っている「東映ヒロインMAX』Vol.5(2007年 辰巳出版)。 |
| 『宇宙刑事ギャバン』で初めて出会った撮影の松村文雄は、小林によく可愛がってもらったという。 |
| もともとは佐伯孚治監督が小林に、「よくやってくれるキャメラマンがいる」と言ったのがふたりが組むきっかけであったようで、松村は「人のつながり」に感謝したとのこと『東映ヒーローMAX』Vol.30(2009年 辰巳出版)。 |
| 後に『仮面ライダーBLACK』の撮影監督の要請を受けた松村は、ライダーシリーズ初参加の小林が監督すると聞かされて、当時携わっていた『あぶない刑事』を途中降板して『BLACK』に加わっている『東映ヒーローMAXSPECIALさらば仮面ライダー電王』(2008年 辰巳出版)。 |
| 『超力戦隊オーレンジャー』劇場版は、急遽小林に演出の依頼があったものだという。 |
| 小林としては監督業は戦隊シリーズ前作の『忍者戦隊カクレンジャー』で引退する意向であったといい、そういった消極的な姿勢もあって同作品の監督クレジットは「こばやしよしあき」と平仮名表示したとのこと(ただし、予告編では漢字の「小林義明」名義)。 |
| 劇場版の演出以降は翻意し、東映では監督として4本の作品を残している。 |
| また同劇場作品では作中で人間の死体を出そうとしたが、「それだけは絶対にやってはいけない」と吉川から厳しく言われたため断念したという。 |
| 『ウルトラマンダイナ』では監督を2本担当したが、第24話『湖の吸血鬼』において、円谷プロダクションから禁止されていた流血表現を解禁してしまい、その後円谷プロから声が掛からなくなったという。 |
| 小林の子息もドキュメンタリー作家として活動している。 |