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プロフィール
- 怪人二十面相とは
- 人物
- 怪人二十面相が生まれるまで
- 名前の由来
- 過去
- 結末の描写
- 小道具、トリック
- 盗んだもの(未遂を含む)
- 二十面相は複数人いるのか?
- 登場作品
- 関連作品
人物
| 二十面相は「変装がとびきり上手」で、「どんなに明るい場所で、どんなに近寄ってながめても、少しも変装とはわからない、まるで違った人に見え」、「老人にも若者にも、学者にも無頼漢にも、イヤ女にさえも、まったくその人になりきってしまう」、「本人にすら本当の顔がわからない」大怪盗。 |
| 黒マントと、黒いアイマスクにタキシードを着た二十面相の姿が有名だが、この姿は「少年倶楽部」の挿し絵に描かれたイメージであり、映画やドラマでは何回か採用されたことがあるものの、乱歩の原作中にこの姿で登場したことは一度もない。 |
| 名探偵明智小五郎や、彼のひきいる少年探偵団がライバル。 |
| 変装の天才で声色も自由に変えることができ、腕前は「賊自身も、ほんとうの顔をわすれてしまっているかも知れない」ほど。 |
| 年齢は三十歳前後。 |
| 「二十面相」という名前であるが実際には二十以上の顔を持つ。 |
| 二十面相は一作平均4.44回、シリーズ合計で111回の変装をしている(ポプラ社版のみをカウント『生誕百年・探偵小説の大御所江戸川乱歩99の謎』(二見書房刊))。 |
| 『怪人二十面相』によれば、彼は盗賊でありながら「血を見るのがきらい」で、「人をきずつけたり殺したりする、残酷なふるまいは、一度もしたことが」ない。 |
| 反戦主義者で、『宇宙怪人』では、戦争を起こして沢山の人を殺した悪い奴らがつかまらず、自分だけがつかまる事に対して憤慨する場面があり、『透明怪人』や『電人M』でも反戦を思わせるメッセージをしている。 |
| しかし、追い詰められると態度が変わるらしく、『少年探偵団』では自分を巻き添えに明智もろとも火薬を爆発させて爆殺することで脅したり(明智たちが避難した後に二十面相も安全なところに逃げた上で爆破した)『怪奇四十面相』では拳銃を取り出して引き金を引いた(事前に弾を抜かれていたため、不発)という場面がある。 |
| だが、火事場に孤立した小林少年を我が身の危険も省みず救出に飛び込んだという場面(『怪奇四十面相』)もあり、守備範囲が広いのか、噂が捏造されているのか人物評は一定しない小原愼司作の漫画『二十面相の娘』では、実際には殺人を厭わないが、義賊を装った方が何かと都合がいい為義賊のふりをしているという説を採用している。 |
| 「一つのみょうなくせ」があり、「なにかこれという貴重な品物をねらいますと、かならず前もって、いつ何日(いつか)にはそれを頂戴に参上するという、予告状を送る」。 |
| 彼は「宝石だとか、美術品だとか、美しくてめずらしくて、非常に高価な品物を盗むばかりで、現金にはあまり興味を持たない」。 |
| 現金は必要経費を稼ぎ出すために盗むだけで、彼の目的は盗んだ美術品で自分だけのための盗品美術館を作る事である。 |
| しかし後にはこの目的を忘れたのか、当初からの劇場型犯罪がエスカレート(悪ノリ)し夜光人間、宇宙怪人、電人M、鉄人Qなどの奇妙なものに変装して世間と少年探偵団を驚かす事を目的とした愉快犯になっており、あるいは「自分を何度も辱めた明智小五郎に復讐してやりたい」という執念が強くなっているとも言える。 |
| 少年探偵団に関しては、特に何度も自身のアジトを突き止め通報している小林少年とポケット小僧に深い恨みを持っている。 |
| 手錠抜けの名人でもあり、手錠をかけただけではすぐに手の自由を取り戻すことができる。 |
| 二十面相は各ストーリーの最後で捕まり、次のストーリーが始まるまでにはいつの間にか脱獄していることが多い。 |
| 大勢の手下を引き連れており、毎回、からくり仕掛けを施した洋館などのアジトを構えて悪事を働く。 |
怪人二十面相が生まれるまで
| 『怪人二十面相』が書かれた当時の少年誌には、少年探偵ものが数多く連載されていた。 |
| しかしこれらの作品では、探偵役を主人公の少年自らが担って、推理という難解な作業を行なっていた為、内容がそらぞらしく迫力にかけるものが大半であった。 |
| 雑誌『少年倶楽部』の編集者たちは、主人公の少年が探偵をするのではなく、主人公以外の大人が探偵役を担う事でより面白い小説が作れるのではないかと思い立った。 |
| そこで、編集者たちは誰がその探偵役を引き受けるべきかを議論したところ、「誰もの口から、明智小五郎の名が出て、異議なくそれにきまった」。 |
| そこで『少年倶楽部』の編集者であった須藤憲三が、1935年(昭和10年)夏ごろ東京會舘で開かれた野間清治社長を囲む作家たちの親睦会で、乱歩に少年ものの連載の話をもちかけた。 |
| この時乱歩は「いかにも思いがけないことを聞いたふう」であったが、「なにがしかの興味が動いた様子」であったという。 |
| 当時の少年探偵ものは非現実に徹しきれないため盛り上がりに欠けるのだと考えた乱歩は、「思い切った非現実」的なものを書く事にした。 |
| そこで乱歩は「少年ルパンものを狙って」、敵役としてアルセーヌ・ルパンばりの大怪盗を登場させる事にした。 |
| こうして1936年(昭和11年)1月から12月にかけて『少年倶楽部』誌に『怪人二十面相』が連載される事となった。 |
名前の由来
| 「二十面相」という名前は、トマス・ハンシューの『四十面相のクリーク』をまねたものである。 |
| 当初乱歩は怪盗ルパンのように「怪盗二十面相」という名前にするつもりであったのだが、当時の児童向け作品の倫理規定により「盗む」という字を使うのはよくないとされ怪人二十面相という名前にした。 |
| 作中では名前の由来は変装の名人であり、「その賊は二十の全く違った顔を持っている」からだと説明されている。 |
| 後に怪人二十面相は『怪奇四十面相』で変装できる顔が増えたという事で四十面相(しじゅうめんそう)と変名しているが、これは明らかに『四十面相のクリーク』の影響である。 |
| ただ、四十面相という名前があまり世間に浸透しなかったためか、『塔上の奇術師』(代作では『ふしぎな人』)を最後に四十面相という表記がなくなり、二十面相に戻る。 |
過去
| 『サーカスの怪人』に怪人二十面相の過去が書かれており、遠藤平吉の本名も本作品にて明かされている。 |
| 元々は『グランド・サーカス団』というサーカス団の曲芸師であった。 |
| 笠原太郎という曲芸師と二代目団長の座を争ったが、争いに敗れてサーカス団を去る。 |
| 遠藤平吉がこの後どのような経緯で怪人二十面相になったのかについては触れられていない。 |
| しかし、小説『怪人二十面相』の冒頭では、彼はすでに「二人以上の人が顔をあわせさえすれば、まるでお天気のあいさつをするように怪人『二十面相』のうわさを」し、「毎日毎日新聞記事をにぎわして」いる大怪盗になっていた。 |
| 後に、『妖怪博士』あたりの時期において警察に捕まった際に、笠原によって自分が犯人であると証言されたことから、笠原のことを酷く憎むようになり、約1年もの年月をかけて、「サーカスの怪人」におけるグランド・サーカス事件を引き起こすが、結局は明智により阻止された。 |
結末の描写
| シリーズ中、物語の最後で二十面相は21回捕まり(『宇宙怪人』を含む)、19回脱獄している。 |
| 『怪奇四十面相』では獄中にいる二十面相が脱獄する場面が描かれた。 |
| その他の作品では、「生死不明」が『少年探偵団』、『青銅の魔人』、『宇宙怪人』、『鉄塔の怪人』(ポプラ社版『鉄塔王国の恐怖』)の4回。 |
| 『宇宙怪人』のラストでは下項のように二十面相は「生死不明」として描かれているが、のちの『奇面城の恐怖』で、明智はこの際に「二十面相を逮捕した」と述べている。 |
| 『怪人二十面相』では、二十面相の偽者が捕まっている。 |
| また、「少年探偵団シリーズ」では、怪人二十面相の「死」が何度か描かれている。 |
| しかしもちろん二十面相は本当に死んだわけではなく、死んだように見せかけてどこかに逃げたのである。 |
| 『少年探偵団』では、アジトの床下にある小部屋で火薬に火を放ち爆死した。 |
| しかしその際二十面相の死体は発見されなかった。 |
| 次の作『妖怪博士』で二十面相は復讐の為に明智と少年探偵団の前に再びその姿を現す。 |
| 『青銅の魔人』では、二十面相の乗ったモーターボートが爆発し、爆死(若しくは着ていた青銅魔人の衣装ごと川に沈み水死)した。 |
| 『宇宙怪人』では、二十面相は潜航艇で逃げようとするが、明智に潜航艇の機械を壊されていた事を知ると、予め用意してあった爆弾で爆死した。 |
| 『鉄塔の怪人』(ポプラ版『鉄塔王国の恐怖』)では、巨大カブトムシに扮した二十面相が塔の天辺から身を投げた。 |
| 後述するように、このときは本当に死んだのかも知れない。 |
小道具、トリック
| カツラやつけ髭、眼鏡など、様々な変装用小道具で、短時間で他人の姿に化けてしまう。 |
| 宇宙怪人事件以来、二十面相は小型のヘリコプターを使用する。 |
| 背中に装着して使うもので、夜や薄暗い日にはプロペラが見えないため、地上からはあたかもスーパーマンのように空を飛んでいるように見える。 |
| 『宇宙怪人』によれば、「この機械は、一年ほど前、フランス人が発明して、パリのこうがいで、飛んで見せたもの」で、その写真が日本の新聞にものったほど。 |
| しかしまだオモチャみたいなもので、遠くまでは飛べず、せいぜい二〜三百メートルで、機械の力(エンジン)がなくなってしまう。 |
| 『妖星人R』(ポプラ社版『空飛ぶ二十面相』)では、小型ヘリコプターを使って逃亡を図る二十面相と、同じくフランスで特注した小型ヘリコプターを使って追跡する明智小五郎が空中で戦った。 |
| 二十面相最後の作品『超人ニコラ(黄金の怪獣)』でも、二十面相はこの小型ヘリコプターを使って悪事を働く。 |
| 『鉄塔の怪人』(ポプラ社版『鉄塔王国の恐怖』)で、二十面相扮する巨大カブトムシは、手に吸盤をつける事で鉄塔の外壁を歩いた。 |
| 小道具ではないが、二十面相はブラックマジックを多用する。 |
| ブラックマジックとは、暗がりを利用したマジック。 |
| 観客席をライトで照らすことで、舞台の暗さを引き立たせる。 |
| 舞台で物体を黒い布で覆ったり、逆に布を取り除いたりする事で、物体を消失させたり出現させたりする。 |
| また、黒い糸で物を吊り上げ、あたかも浮遊しているかのように見せる。 |
| 『夜光怪人』では全身に夜光塗料を塗りたくる事で夜光怪人に扮した。 |
| 『仮面の恐怖王』では、白黒映画で黄金仮面の顔が大写しになるシーンで、フィルムに血に擬した赤い塗料を塗り、仮面の口から突然赤色の血を流れさせて観客を驚かした。 |
| 上着の袖に精巧な義手を縫い込んでいて、この義手に手錠をかけさせ、まんまと逃走した(『妖怪博士』)。 |
| 少年探偵団員が後部トランクに忍びこんでアジトに潜入するパターンも多かった。 |
盗んだもの(未遂を含む)
| ロマノフの宝冠についていた六つのダイヤモンド、鎌倉時代の観音像、雪舟や狩野探幽の名画、国立美術館に収められている美術品全て(以上『怪人二十面相』)、ダイヤやプラチナをちりばめた「皇帝の夜光の時計」(『青銅の魔人』)、二十年前には黄金仮面に奪われた事もある真珠の塔「志摩の女王」(『灰色の巨人』)、ヨハネス・グーテンベルクの聖書(『魔法博士』)、他多数。 |
二十面相は複数人いるのか?
| 前述のように、二十面相は、死んだように見せかける事で何度も逃亡をしている。 |
| しかし『鉄塔の怪人』(ポプラ社版『鉄塔王国の恐怖』)では、二十面相は衆人環視の中、塔の天辺から身を投げており、およそ生き残って逃亡を図れるような状況ではない。 |
| このため推理作家綾辻行人は『鉄塔の怪人』で二十面相は死んでしまい、その後の物語に出てくる二十面相は別の人物による2代目なのではないかと考えた(それに対し前述『99の謎』は『鉄塔の怪人』で死んだのは替え玉だという説をとっている)。 |
| 戦前・戦後に書かれた物語は、それぞれ舞台が明らかに戦前・戦後のものであるにもかかわらず、登場人物は誰一人として年を取っていない。 |
| また戦前には盗品美術館を作る事に熱心だった怪人二十面相も、戦後の作では盗品美術館を作る情熱がなくなり、きぐるみを着ては世間と少年探偵団を驚かす愉快犯になった。 |
| これらの矛盾を解消する説として、北村は戦前の二十面相と戦後の二十面相は別人ではないかと考えた。 |
| また明智小五郎も戦前と戦後では別人で、戦争後に小林少年が2代目明智小五郎を襲名し、浮浪者の少年を2代目小林少年として選んだのだと考えた。 |
| 北村はこの説に沿って小説『怪人二十面相・伝』を書いた。 |
| 初代二十面相は「妖怪博士」で死に、戦後の「青銅の魔人」以降は遠藤平吉――すなわち「サーカスの怪人」で二十面相の正体として描かれている人物――が後を継ぐ。 |
| これは殺人が嫌いなはずの二十面相像とはそぐわないため、『妖人ゴング』の二十面相は普段の二十面相とは別人ではないかと指摘されている(例えば光文社版の注釈で指摘されている)。 |
| また、子供向けにリライトされたポプラ社版の『大暗室』に至っては、原作とは異なり犯人が二十面相に変更された事で、二十面相が残虐非道な殺人者として描かれる事になり、より別人説に拍車が掛かっている。 |
| 「黄金髑髏の会」による『ぼくらにとっての「少年探偵団」』では、綾辻の説と北村の説に加え、『サーカスの怪人』と『魔法人形』の間でさらにもう一度二十面相の正体が入れ替わったと考え、全部で4人の二十面相を想定している。 |
登場作品
| 怪人二十面相はその後『少年探偵団』、『サーカスの怪人』など合計で31の作品に登場した『大金塊』、『黄金の虎』、『まほうやしき』、『赤いカブトムシ』をのぞいた数字。 |
| 戦争の影響で二十面相のような「不謹慎な人物」を描く事ができなかった為、『大金塊』は少年探偵団ものでありながら二十面相は登場しない。 |
| 『黄金の虎』、『まほうやしき』、『赤いカブトムシ』は二十面相のかわりに魔法博士が登場する少年探偵団もの。 |
| 最後に二十面相が登場した作品は『少年』に1962年(昭和37年)1月から12月にかけて連載された『超人ニコラ』(ポプラ社版『黄金の怪獣』)。 |
関連作品
| 第一部『人か魔か?』(1954年12月8日)、第二部『巨人対怪人』(同年12月15日)、第三部『怪盗粉砕』(同年12月22日)の構成で公開された。 |
| 2008年12月20日に公開され、二十面相は金城武が演じた。 |
| 1972年に放送されたNHKのテレビドラマ。 |
| 1975年10月4日-1976年3月27日に日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。 |
| 1977年1月7日-7月8日にフジテレビ系列で放送されたテレビドラマ。 |
| 1983年-1984年に関西テレビが制作し、フジテレビ系列で放送されたテレビドラマ。 |
| 2002年8月27日にTBS系列で放送されたテレビドラマ。 |
| 1959年から1960年にかけて、光文社「少年」に連載された。 |
| 単行本は、藤子不二雄ランド(中央公論社)版、藤子不二雄Aランド(ブッキング)版でそれぞれ2巻刊行された。 |
| 明智小五郎、エルキュール・ポワロ、エラリー・クイーン、メグレ警視の4人に対し、アルセーヌ・ルパンと怪人二十面相が挑戦する。 |
| 島田一男、香住春吾、三橋一夫、高木彬光、武田武彦、島久平、山田風太郎の、7人の作家による7編の短編から成る連作リレー小説。 |
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1954年
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最初の映画版。配給は松竹。沼尾釣(ぬまおつ... |
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1960年
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かけて、光文社「少年」に連載された |
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怪人二十面相さんについてのひとこと紹介
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