| 操縦士の「ぼく」は、サハラ砂漠に不時着する。 |
| 1週間分の水しかなく、周囲1000マイル以内に誰もいないであろう孤独で不安な夜を過ごした「ぼく」は、翌日、1人の少年と出会う。 |
| 話すうちに、「ぼく」は少年がある小惑星からやってきた王子本来は「王子」というのは誤解であり誤訳である。 |
| “prince”は王子という意味のほかにも小国の君主(通常は「公」「大公」と訳す)の意味もあり、この作品では後者の意味に解するのが本来は正しい。 |
| 「王子」は、自分の小惑星の支配者であるし、また「unbiengrandprinceなんかになれそうにない」というセリフからも、“prince”は「王子」ではなく(君主としての)「公」であることがうかがわれる。 |
| とはいえ、「王子」という解釈と訳語はすでに定着したものであるため、それに従うものとする。 |
| であることを知る。 |
| 王子の星は家ほどの大きさで、そこには3つの火山と、根を張って星を割いてしまう程巨大になるバオバブの芽と、よその星からやってきた種から咲いた1輪のバラの花があった。 |
| 王子はバラの花を美しいと思い、大切に世話していた。 |
| しかし、ある日バラの花とけんかしたことをきっかけに、他の星の世界を見に行くために旅に出る。 |
| 王子は他の小惑星をいくつか訪れるが、そこで出会うのは。 |
| #自分の体面を保つことに汲々とする王。 |
| #賞賛の言葉しか耳に入らない自惚れ屋。 |
| #酒を飲む事を恥じ、それを忘れるために酒を飲む呑み助。 |
| #夜空の星の所有権を主張し、その数の勘定に日々を費やす実業家(絵本、新訳の一部ではビジネスマン)。 |
| #1分に1回自転するため、1分ごとにガス灯の点火や消火を行なっている点燈夫。 |
| #自分の机を離れたこともないという地理学者。 |
| といった、どこかへんてこな大人ばかりだった(数字は「○番目の星」として登場する順番)。 |
| 6番目の星にいた地理学者の勧めを受けて、王子は7番目の星、地球へと向かう。 |
| 地球の砂漠に降り立った王子は、まずヘビに出会う。 |
| その後、王子は高い火山を見、数千本のバラの群生に出会う。 |
| 自分の星を愛し、自分の小惑星の火山とバラの花を愛おしく、特別に思っていた王子は、自分の星のものよりずっと高い山、自分の星のバラよりずっとたくさんのバラを見つけて、自分の愛した小惑星、火山、バラはありふれた、つまらないものであったのかと思い、泣く。 |
| 泣いている王子のところに、キツネが現れる。 |
| 悲しさを紛らわせるために遊んで欲しいと頼む王子に、仲良くならないと遊べない、とキツネは言う。 |
| キツネによれば、「仲良くなる」とは、あるものを他の同じようなものとは違う特別なものだと考えること、あるものに対して他よりもずっと時間をかけ、何かを見るにつけそれをよすがに思い出すようになることだという。 |
| これを聞いた王子は、いくらほかにたくさんのバラがあろうとも、自分が美しいと思い精一杯の世話をしたバラはやはり愛おしく、自分にとって一番のバラなのだと悟る。 |
| キツネと別れるときになり、王子は自分がキツネと「仲良く」なっていたことに気付く。 |
| 別れの悲しさを前に「相手を悲しくさせるのなら、仲良くなんかならなければ良かった」と思う王子に、「黄色く色づく麦畑を見て、王子の美しい金髪を思い出せるなら、仲良くなった事は決して無駄なこと、悪い事ではなかった」とキツネは答える。 |
| 別れ際、王子は「大切なものは、目に見えない」という「秘密」をキツネから教えられる。 |
| 日々飛行機を修理しようと悪戦苦闘するかたわら、こんな話を王子から聞いていた「ぼく」は、ついに蓄えの水が底をつき、途方に暮れる。 |
| 「井戸を探しに行こう」という王子に、砂漠の中で見つかるわけははないと思いながらついて行った「ぼく」は、本当に井戸を発見する。 |
| 王子と一緒に水を飲みながら、「ぼく」は王子から、明日で王子が地球に来て1年になると教えられる。 |
| 王子はその場に残り、「ぼく」は飛行機の修理をするために戻っていった。 |
| 翌日、奇跡的に飛行機が直り、「ぼく」は王子に報せに行く。 |
| すると、王子はヘビと話をしていた。 |
| 王子が砂漠にやってきたのは、1年前と星の配置が全く同じ時に、ヘビに噛まれることで、身体を置いて自分の小惑星に帰るためだったのだ。 |
| 別れを悲しむ「ぼく」に、「自分は自分の星に帰るのだから、きみは夜空を見上げて、その星のどれかの上で、自分が笑っていると想像すれば良い。 |
| そうすれば、君は星全部が笑っているように見えるはずだから」と語る。 |
| 王子はヘビに噛まれて砂漠に倒れた。 |
| 翌日、王子の身体は跡形もなくなっていた。 |
| 「ぼく」は王子が自分の星に帰れたのだと考え、夜空を見上げる。 |
| 王子が笑っているのだろうと考えるときには、夜空は笑顔で満ちているように見えるのだが、万一王子が悲しんでいたらと考えると、そのうちのひとつに王子がいるであろういくつもの星々がみな、涙でいっぱいになっているかのように、「ぼく」には見えるのであった。 |