| ;インストール(『文藝』2001年冬季号初出)。 |
| 高校生活から突如脱落した朝子が、小学生のかずよしに誘われて風俗チャットを体験する、という作品。 |
| 綿矢の処女作品だが、{{要出典範囲|それ以前にも「すっごく短いのなら、いくらか書いたかもしれないですけど。 |
| 」と語っている|date=2008年4月}}。 |
| 高校2年生の冬休みを使って一気に仕上げたもので、。 |
| 最初はシャーペンで大学ノートに書いていたが、後にワープロで仕上げた。 |
| 作中に出てくる風俗チャットは綿矢の創作であり、存在を確認していたわけではない。 |
| 文藝賞選考では4人の審査員に絶賛され満場一致で受賞。 |
| 第15回三島賞選評では福田和也は「話者の意識の構成、エピソードの継起の仕組みといい、きめ細かく構成されていて瑕疵がなかった」として、同じくインターネットを主題とした阿部和重『ニッポニア・ニッポン』よりも高い評価を与えている |
| ;蹴りたい背中(『文藝』2003年秋季号初出)。 |
| 周囲に溶け込むことが出来ない陸上部の高校1年生・初実(ハツ)と、アイドルおたくで同級生の男の子・にな川との交流を描いた作品。 |
| 2002年の夏から2003年の夏にかけて書き上げた。 |
| 綿矢によれば。 |
| また{{要出典範囲|前作『インストール』と比較し「前作はストーリーを決めて書き始めたんですが、今回はキャラクターの外見や性格が先に浮かびました。 |
| 」と述べており、その一方「前作と共通することが多いことに自分で驚きました。 |
| 」とも述べている|date=2008年4月}}。 |
| 書き出しの部分「''さびしさは鳴る。 |
| 耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。 |
| 紙を裂く耳障りな音は、孤独の音を消してくれる。 |
| 気怠げに見せてくれたりもするしね。 |
| 葉緑体? オオカナダモ? ハッ。 |
| ''」について、{{要出典範囲|「一番においのきついところだと思う。 |
| 主人公ハツの酔いしれ度が高いから引く人もいるかも。 |
| リズムなどを考えて一番書き直した部分です。 |
| 」と述べている|date=2008年4月}}。 |
| 芥川賞選考会で三浦哲郎はこの部分を指して「不可解な文章」だと評した |
| 文学賞の批判本『文学賞メッタ斬り』を出した豊崎由実、大森望は「とてもとても、容姿に恵まれた人が書ける小説じゃない」「下手な書きかたしちゃうと、低レベルのいじめ話か、つまらない恋愛小説みたいになって閉じちゃいそうな話を、絶妙に開いたまま上手に物語を手放してる器量には舌を巻きます」と絶賛している |
| ;夢を与える(『文藝』2006年冬季号初出)。 |
| クォーターの少女・夕子がチャイルドモデルとしてのCM出演から国民的アイドルになり、スキャンダルによって転落するまでを描く。 |
| 執筆期間は約1年半で、それまで中絶した作品がいくつもあったという。 |
| 1人称に限界を感じたことから本作では3人称が取られており「文体を変えたくて自分の中で更新するまで時間がかかった。 |
| 」と述べている |
| 芸能プロダクションの関係者に話を聞いたり、大学一年生の時にテレビのスタジオ閲覧に自分で応募して見にいくなどして取材を行なった。 |
| 主人公・夕子のモデルは著者自身かとの見方が各所でなされたが、本人は完全に否定している。 |
| 『夢を与える』というタイトルは、「違和感を覚えた言葉」「高飛車な言葉」で、作品中に何度も出てきたことからタイトルに採用したという。 |
| また{{要出典範囲|作品の結末について「この物語はひどいところで終わっているけど、もしかしたら主人公の夕子の一生を描けば良い話かもしれない。 |
| 」「太宰治の人間失格ほど悲惨ではないと思いますよ」と語っている|date=2008年4月}}。 |
| 単行本(2007年)の表紙に映っているモデルの夢子はカナダ人と日本人のハーフで、幼児の頃から通販カタログなどを中心として活躍するなど、芸能活動を始めた経緯では主人公の夕子にも一部通じるプロフィールを持つ。 |
| 表紙のモデルの名前に作品タイトルの「夢」が入っているのは。 |
| ;勝手にふるえてろ(『文學界』2010年8月号初出)。 |